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正念場のカジノ法案、成立か廃案か〜「ハマのドン」も都知事もやる気

迫るタイムリミット

「ハマのドン」がやる気に

カジノ法案の審議入りを巡る国会でのギリギリの攻防が続いている。

カジノといえばギャンブルだが、法案の正式名称は、カジノを含む統合型リゾート施設(IR)推進法案であり、子供から大人までが楽しめる滞在型リゾートとして、安倍晋三首相の推進する成長戦略のひとつに挙げられている。誘致する自治体、ゲーム機業界、ホテル業界、デベロッパー、ゼネコンなど関係業界の期待は高い。

超党派の議員グループ「国際観光産業振興議員連盟(IR議連)」は、今国会での成立を目指し、早くから活動を開始。これまでは、反対のスタンスだった公明党が審議入りを容認したことで、一気に法案成立の可能性が高まった。

だが、民進党が慎重姿勢を崩さず、14日、野田佳彦幹事長が「今月末という限られた会期のなかで、急いで審議するテーマではない」と発言。これを受けて、推進派の日本維新の会の馬場伸幸幹事長が、15日、IR議連に35名の民進党議員が参加していることを指摘し、「どこが提案型政党なのか。言行不一致の態度に怒りを覚える」と批判した。

何度も浮き沈みを繰り返し、一時はお蔵入りしていたカジノ法案は、30日の会期末を見据えながら、推進議員らによる“奮闘”に成立か否かが委ねられている。

カジノ法案が大きく前進するにあたり、「ハマのドン」こと藤木幸夫・藤木企業会長(86)の果たした役割は大きい。その意欲は、『FRIDAY』(11月18日号)が直撃インタビューで引き出している。

「(カジノ法案は)通りますよ。間違いないです」

 

こう断言した後、藤木氏は「菅(義偉官房長官)にはもう言ってある。(山下埠頭の再開発は)『俺がやるよ』とね。(中略)そこにカジノだとか、何を呼ぶかは、林が、林(文子横浜)市長が決めること」と、述べている。

同誌は「官房長官も横浜市長も呼び捨てにする“ドン”が、ついに動き出した」と、結んでいるが、それだけの実力者であるのは間違いない。

藤木企業は港湾荷役が本業で、父・幸太郎初代が、田岡一雄山口組三代目とともに、全国の港湾荷役の「仕切り役」であったことから、藤木氏は田岡三代目を「田岡のおじさん」と、呼ぶほど親しく交際していた。

横浜港運協会会長として、横浜港を差配しながら横浜エフエム放送社長など地元有力企業のトップを兼任。一方で、小此木彦三郎元建設相とは昵懇の関係で、その秘書を11年間務めた菅官房長官とは40年来の仲で有力後援者。林市長の後援会長でもある。

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カジノ誘致は、当初、フジテレビを傘下に持つフジ・メディア・ホールディングス(フジMHD)が、日枝久会長の陣頭指揮のもと社運をかけた「お台場カジノ」がリード。

一時は、カジノ第一号は間違いない、といわれたものの、カジノ法案の成立が遅れ、その間に、旗振り役だった石原慎太郎都知事が衆院への鞍替えで退任し、後継者の猪瀬直樹氏がスキャンダルで失職。その次の舛添要一氏が、カジノに関心を示さなかったこともあってしぼんでいった。

その隙を突いて、急浮上したのが、山下埠頭の約50ヘクタールにカジノを誘致するという「横浜カジノ」である。

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