「1月解散」安倍総理はこうして「結論」にたどり着いた
この機を逃せば、下り坂

「全く考えていない」と安倍総理はいつも繰り返す。だが総理大臣とは365日、常に解散のタイミングを狙っているものなのだ。風が吹いたり弱まったりするなか、総理がたどり着いた結論は。

あまのじゃくだから

「安倍総理は最近になって急に『解散する気はないよ』と言い始めた。あれだけ『常在戦場だ』と煽ってきた二階(俊博幹事長)さんも『切迫していない』なんてトーンダウンしている。

ということは、やっぱり1月解散なんですよ。『風』をいったん打ち消すポーズをしないと、抜き打ち解散にならないでしょう。総理も二階さんも、死んだふりをしている」(自民党中堅議員)

1月10日冒頭解散、2月19日投開票—さる閣僚経験者は、こんな具体的な日付まで口にした。

 

晩夏以降、「やるのか、やらないのか」と永田町の住民たちを右往左往させている、衆院解散・総選挙。実際、安倍総理は逡巡し続けてきた。

前回'14年12月の総選挙で、自民党は単独290議席を超える圧勝をおさめた。しかし、今年7月の参院選では、全体としては勝ち戦だったものの、東北の各選挙区と沖縄で惨敗を喫している。

「菅(義偉官房長官)さんは今回も、'14年の時と同じく慎重です。『ただでさえ、議席は確実に減る。北方領土交渉で結果が出なかったらどうするんだ』、『総裁任期も'21年まで延長できたんだから、急ぐことはない』と。でも、総理は前回も菅さんの忠告を受け入れずに解散に踏み切った。

麻生(太郎財務相)さんにせっつかれていることも大きい。麻生さんは自分が総理だった'09年のとき、追い込まれて解散のタイミングを逸し、ボロ負けしました。そのトラウマを安倍総理も共有している」(前出と別の自民党中堅議員)

すでに総理の腹は決まった。各派閥の議員たちは、もはや他の選択肢はあり得ないと見て、すでに「その日」を織り込んで動いている。次の議員は麻生派である。

「為公会(麻生派)では、『次の選挙は来年1月』ということでとっくに認識を共有しています。TPP法案は、どんなに紛糾しても、12月10日前後には30日ルールで自然成立する。しかし、すぐに12月解散というのはちょっとリスクが高い。今年の参院選で、自民党が東北で壊滅したのは、TPPへの反発が大きかったせいですからね。

だから1ヵ月の冷却期間をおく。正月が明けたら、すぐに通常国会召集で冒頭解散。それが『1月10日解散説』の根拠です。

うちの事務所は、もう選挙事務所を2ヵ所仮押さえしています。そういう議員は多いですよ」

また、ある二階派議員もこう言う。

「基本的に、うちの親分(二階氏)はあまのじゃくです。『ある』と言ったらない、『ない』と言ったらある。そう思って間違いない。つまり、今回は『ある』ということです。

真面目な話をすると、来年の夏を過ぎると、新しい(衆議院の)区割りが確定してしまう。そうなると、100近い選挙区で調整をすることになるから、相当な手間と時間がかかります。

しかも、7月には都議選もある。公明党にとって都議選は国政選挙並み(に重要)ですから、総選挙と並行してはできない。何だかんだで、来年の春以降にずれ込むとタイミングを逃してしまう。

額賀派や細田派の先生にも聞いたんですが、どの派閥でも『1月で決まりでしょ』という話になっているみたいです」

さまざまな政治スケジュールを勘案すれば、消去法的に、もはや解散を打つタイミングは来年1月しか残らない—それが、自民党内、そして官邸でも衆目の一致するところなのである。

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