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妙に気になるネット広告

ネットでニュースなどを閲覧する際に、通販サイトなどで「妙に気になる広告」をしばしば見かけることがないだろうか。

個人的に筆者もネットの通販サイトをしばしば利用する。価格が安いし、商品が自宅まで配達されるし、品揃えも豊富なので、ネット通販を利用することは経済合理的だと思う。

しかし、一度その通販サイトで検索したことがある商品やその関連商品が、筆者が全く関係無いサイトを閲覧する場合の広告に頻繁に現れることに対しては少なからぬ「怖さ」を感じる。

「ああ、これが欲しかったのかも知れない」と思って購入することが全くない訳でもない。こうした広告には、便利な面もある。しかし、同時に過剰な消費を喚起されているような気がする。

売り手側としては、当然のことながら、潜在顧客の側の購買履歴や個人的なデータを知って、顧客に適合した広告等のアプローチを行って、商売を拡大したいはずだ。

こうした事情があるため、ニュースなどの情報を提供することを標榜するサイトでも、無料ではあっても、IDやパスワードの設定のついでに読者の個人情報を集めようとするし、加えて閲覧するページの履歴を通じて読者のプロフィールや関心を推定しようとしている。

ネット通販の購買履歴のデータは、その個人に対するマーケティングのためには極めて強力なデータだ。現在、ネット上の各媒体は、ユーザー個人の購買履歴・閲覧履歴のデータを集めようとしており、これらをビジネスに活用する技術の開発に余念がない。商品の売り手、及び売り手の広告を載せる媒体にとって、顧客及び潜在顧客の購買履歴やプロフィールが高い価値のある情報であることは疑いない。

 

おそらく現在でもまだ存在するだろうと思われるが、「名簿屋」という幾らか日陰の商売がある。例えば、Aという商品の通信販売購入者のリストを、Bという商品の販売業者に売るような商売だ。

実は、高齢者が典型的だが、羽毛布団のセールスに心を動かされるような人は、家のリフォームも勧められるままに工事を依頼する場合が多いし、こういう人は生命保険や投資信託のセールスにも弱い。つまり、経済的意思決定が下手な人の名簿には小さからぬ経済価値があるのだ。

金融商品についても、この種の「情弱」(情報弱者)の顧客は存在する。彼らの多くは、金融機関の営業担当者を自分が認定した「いい人」だと決めつけて、手数料の高い金融商品を営業担当者の勧めるままに売買する。

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