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若者を使い捨てる大人たち~なぜ日本には若者の「味方」がいないのか?

斎藤美奈子×おときた駿「リベラルの未来」

今、日本と世界が直面するリベラルの衰退と敗北──。いったい、リベラル派はどこへ向かうのか? 未来はあるのか?

リベラル派の中でも有数の論客である文芸評論家の斎藤美奈子氏、そして保守派を表明する気鋭のブロガー議員であるおときた駿氏。今夏の参院選前に、政治本『学校が教えないほんとうの政治の話』と『ギャル男でもわかる政治の話』を発表したふたりが対談をおこなった。

「右往左往して最後に最悪の選択をするのが民進党の最大の特徴」「リベラルって戦争中の日本軍にすごく似ている」などの話が出た前編はこちら(「死んでは生き返る」だけのリベラルでは永遠に勝てない!)

おときた駿さん

若者の「味方がいない」という感覚

斎藤:しかし、何で変わんないんですかね、この構造は。国民も困っているんじゃないかと私は思うんですけどね。あんまり、困り感がないのかなあ。

ブラック企業というほどじゃないにせよ、雇用環境は決して良くはないし、子育て環境も含めて、少なくとも若者が暮らしやすい世の中だとは、私は決して思わないんですよね。だけど、そんなに困っている実感がないのか、あるいはその実感と政治がつながっていると思わないのか。

 

おときた:リベラルというのは、平等な世の中を作ることに重きを置くわけですよね。格差を是正するのが理念じゃないですか。じゃあ今は何の格差が問題になっているのかと言えば、若者にとっては、やっぱり世代間格差なんだと思うんですよ。

本来、保守の自民党は老人政党だから、おじさんおばさんの票を優先して集めるのは当然と言えば当然なんです。であるならば、本来のリベラルというのは、若者がかわいそうだ、若者の雇用をなんとかせい、という方向にフルスイングするべきなんですよね。

でも、そんなリベラルが、なぜか一緒になってシルバーの既得権益を守ってしまっている。これが、日本のいびつな構造なんですよ。

それを若者はなんとなくわかっていて、「結局、俺らの味方って誰もいないよね」「リベラルとか保守とか言ったって、どっちも要はシルバーばっかり相手にしているんでしょ」と諦めてしまう。

斎藤:おときたさんの言う既得権益って、どういうことですか。

おときた:やっぱり、年金とか医療とかですね。医療が重要だってリベラルはよく言いますけど、財源は有限なわけで。じゃあ、その分教育費が先進国の中でワーストワンのままだけどいいのか、みたいな議論はなぜかあまりされない。

こういうところに、若者はすごくフラストレーションを感じているのではないでしょうか。自分たちの味方がいない、と。

斎藤:味方がいないっていうのはそうでしょうね。政治に期待しない、ということですよね。

おときた:そうそう。だって、社民も共産も民進も、口ではみんな「就労支援だ」とか言っているけど、結局何もしてくれないじゃないか、と。それで年金受給者ばっかり有利になっていくから、じゃあ政治なんて俺らに関係ないんじゃね、となる。

そこに来て、そもそも選挙に行く機会がないから、なんかもうどうでもいいやって状態になる。

斎藤:選挙に行く機会がないっていうのは、どうして?