刑期が1兆6653億年!? 想像を絶する「地獄世界」のルール

一度堕ちたらもう抜け出せない

刑期は想像を絶する長さ

人間は死んだ後、三途の川を渡り、閻魔大王の裁きを受ける。そして生前の行いによって、天国に行くか地獄に行くのかが決められるというのが、死後の世界のルールだ。

地獄は人間界の地下に八層に分かれて存在するとされる。最も浅い層にあるのが「等活地獄」だ。罪状は殺生。小さな虫一匹でも殺した者は、全員この地獄に連れていかれる。

ここでは、獄卒と呼ばれる鬼たちが金棒を振り回し、罪人をひたすら痛めつけている。仮に、途中で力尽きたとしても、鬼たちがひとたび「活々」と呪文を唱えれば、罪人は赤子の姿で蘇り、再び拷問が始まるのだ。

ただし、地獄は有期刑。きちんと務めを果たせば釈放になる。だが、その刑期は人間世界の時間で約1兆6653億年と、想像を絶する長さだ。

 

しかも、この地獄は最も罪が軽い場合だということを忘れてはいけない。2番目に待ち受けるのは「黒縄地獄」で、殺生と盗みを行った者が向かう。熱した鉄板の上で焼かれるなど、等活地獄の10倍の苦しみを味わうのだ。

今までの罪に加え、邪淫、つまり不倫をした人物は、第3の「衆合地獄」行きだ。

ここには、鋭いカミソリが無数に生えた「刀葉樹」という木が立っており、その頂上には美女が待っている。罪人たちが苦しみに耐え、やっとの思いで頂上にたどり着くと、美女はいつの間にか地上へ。

「あなたのために降りてきたのに、どうしてそこにいるのですか」と言われ、登り降りのループが続くという。

その後、第4~7の地獄を経て、それでも許されない極悪人は、最下層の「無間地獄」に収容される。釈放までは349京年(1京は1兆の1万倍)以上。そこには、まさに「地獄絵図」の世界が広がっている。

地獄行きの条件を知れば、誰もが不安になるだろうが、ちゃんと救われる方法も存在する。判決前に、心からの懺悔をするか、残された親族が追善供養を行えば、罪が軽くなることがあるのだ。

とはいえ、地獄に堕ちないに越したことはない。今からでも、清らかな生活を心がけるべきか。(佐)

『地獄絵』/廣川勝美、山川徹著(新人物往来社)

週刊現代』2016年11月19日号より