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大接戦のアメリカ大統領選~勝敗を決める2種類の票

統計では3%の誤差しかない

勝敗を左右する「隠れトランプ票」

わずか1週間前、誰が米大統領選の現在の混迷を予測していただろうか――。

米連邦捜査局(FBI)のジェームズ・コミー長官は10月18日、民主党のヒラリー・クリントン大統領候補の「メール問題」に関して追加の捜査が必要と判断、再捜査の方針を文書で米議会に通達した。

共和党のドナルド・トランプ大統領候補は、クリントン氏の国務長官時代の「メール問題」を「ウォーターゲート事件以上の政治スキャンダルだ。彼女に大統領の資格はない」として批判の集中砲火を浴びせ、連日のメディア報道もあり奏功しているのだ。

事実、米政治情報サイト「リアル・クリア・ポリティクス(RCP)」の11月3日付の世論調査によると、クリントン氏支持率はわずか1.3ポイント差のリードまでトランプ氏に猛追されている。

統計上、誤差の範囲の3%内に入っている。8日の大統領選本選は、クリントン、トランプ両氏のどちらが勝ってもおかしくないところまで来ている。

このような大接戦となった現在、勝敗の帰趨を決めるのは、①隠れトランプ票と②民主党員、特に黒人の投票率――の2つである。

2012年大統領選で民主党・オバマ、共和党・ロムニー両候補が同時期に1~2%差の競り合いと報じられたが、各メディアが「隠れ反ロムニー票(=共和党員内のモルモン教徒のロムニー候補への宗教的反発)」を考慮に入れないという失態を犯したことを想起すべきだ。

結果はもちろん、オバマ民主党候補の圧勝・再選であった。今回は、その逆で内心トランプ支持ながら公の場では意思表示できない白人の低中所得層が相当数いるのだ。しかも今まで投票所に足を向けたことがない人たちだ。

 
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