大統領選 アメリカ

経済政策ではトランプに軍配!? 混沌としてきた米大統領選のゆくえ

最後の1週間に何が起こるのか

最後の最後で思わぬ展開

米大統領選は、3度の公開討論会(そのうち1回は副大統領候補によるもの)を無難に切り抜けたことから、民主党のヒラリー・クリントン候補の優勢で終盤戦を迎えたかのように見えた。だが、大統領選まで残り1週間を切った最終コーナーで、思わぬ展開となっている。

FBIが、ヒラリー・クリントン候補が国務長官時代に私的メールアドレスを公務に使用していた問題で、新たな証拠が出た(正確にいえば、いったんは終了した捜査に関する新たな電子メールを発見した)と議会に伝えたためである。

ニュースなどを見る限り、それ以上の情報はないのだが、これが、FBIによる捜査再開、ひいては、クリントン女史の国家反逆罪での逮捕につながるリスクとしてマーケットに意識され始めた。これによって、いくぶん調整気味に推移していたニューヨークの株式市場が大幅な下げを記録した。

 

国務長官時代のヒラリー・クリントン女史は、いくつかの案件について、自分の信頼する閣外のスタッフにアドバイスを受けるために、メールを送ったらしいが、これは明らかな「コンプライアンス意識」の欠如である。

想像するに、私的アドレスのメールサーバーは、ホワイトハウスのサーバーよりもセキュリティが甘いと思われるため、安易な私的メールの使用は、重大な国家機密の漏洩につながりかねない。

また、いくら信頼しているとはいえ、閣外のスタッフは、政治的な経験を生かして、コンサルタントやロビイストを行っていた可能性があるが、もし、そうであるならば、国家機密が金儲けの手段として利用されてしまうリスクもある。しかも、これが安全保障上のイシューであれば、テロなどにもつながりかねない。まさにドラマ「24」の世界である。

この私的メール事件の再燃によって、ヒラリー・クリントン女史の大統領としての資質に重大な疑問が生じたことが、支持率の低下につながった。

〔PHOTO〕gettyimages
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