企業・経営
いじめ、倒産の危機…どん底から這い上がった苦労人社長の経営哲学とは

日本PCサービス社長・家喜信行氏に聞く

苦労人社長だ。日本PCサービス・家喜信行氏(40歳)。「パソコンやスマートフォンが動かなくなった」「インターネットとつながらなくなった」――そんな時にすぐ駆けつけ対応してくれるサービス「ドクター・ホームネット」を全国展開、年間約14万件のサポートを行っている。一軒のパソコン修理店から上場企業へと成長するまでには、様々な紆余曲折があった。

 

起業のきっかけは一つの疑問から

【疑問】

電子機器が普及するにつれ、同時にトラブルも急増しています。

例えば「子どもが小さい頃の写真を入れたパソコンが壊れた」「スマホが起動しなくなったので連絡先だけでも取り出したい」といったケースです。しかし、メーカーは本体価格を下げるためコールセンターに予算を配分できず、「初期化して下さい」といった簡単な対応になりがち。

しかも、お客様のデータを取り出すような個別対応は、失敗した時にクレームが来るリスクが高く、大手企業はやりたがりません。なら、誰がトラブルを解決するのか―。この疑問が起業のきっかけです。

【逆

私のビジネスの特徴は「逆を行く」こと。起業時、パソコンのトラブル解決サービスは法人向けしかなかったため、ならばと個人向けサービスを始めました。実は、トラブルサポートの会社の多くは、転職活動中の元プログラマーなど、一時的に登録しているスタッフを現場に向かわせることが多い。

一方、当社のスタッフは正社員です。だから顧客対応の向上が図りやすく、お客様のご要望に応えられる割合は97%にまで高まりました。

これにより、東芝やNECなど大手メーカーとも契約が結べました。メーカーが顧客宅への訪問サポートが必要になった場合、当社に委託してくださるのです。ビジネスは、自社ならではの特徴を出さなければいけない、と常に考えています。

【正義感】

小学生の頃、いじめに遭いました。ある時、仲間と公園でエアガンの撃ち合いをしていたら、ガキ大将が撃った弾が近所の家のガラスに当たって割れてしまった。みんなで慌てて逃げてしまいましたが、正義感が心のどこかにあった私は、帰宅後、母に相談しました。すると、ここから顛末が露見し、皆が怒られたのです。

そのことが発端となり、私は様々な意地悪を受けるようになりました。以来、私は人の顔色をうかがってばかり。今も新幹線に乗ると、後ろの人に嫌な顔をされるのを気にしてしまい、シートを倒せません(笑)。ただし、人生、塞翁が馬です。

電子機器のトラブルで困っている人を何とかしなくては、という正義感から起業し、お客様からクレームを受けないように、という思いが支持され、上場まで行き着けたのだと思います。

'14年、名証セントレックスへ新規上場。写真左が家喜氏。現在、全国に241拠点を展開する
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