政局

政治記者100人が本音で答えた「ポスト安倍」そして「小池評」

プロは「この国の行方」をこう見る

●「安倍は2020年までやるのか」
●「安倍の次の総理は誰なのか」
●「いま信頼できる政治家は誰か」
●「小池百合子をどう評価するのか」
●「年内解散あるのか、ないのか」

強烈に吹き荒れる解散風に国民は戸惑っている。なぜこのタイミングで、これからどうなるのか。永田町を駆けずり回って取材をしても、自社の媒体では書けないし言えない本音を、政治記者が明かす。

すべては歴史に名を残すため

「安倍(晋三)総理の心中には常に祖父・岸信介がある。'64年の東京五輪は岸首相時代に決まったものの、60年安保を経て退陣し、開催時の首相は池田勇人だった。

安倍首相が任期どおり'18年で退陣すると、場合によっては池田が創設した宏池会の領袖である岸田文雄外相に晴れ舞台を奪われるかもしれない。やはり自分自身が首相として、祖父の体験できなかった晴れ舞台を迎えたいのではないか」(毎日・30代・男)

「安倍総理は総理在任『最長不倒記録』を狙っているのではないか。再選され、任期満了まで務めると、戦後最長の佐藤栄作を超えるどころか、戦前に総理を3回務めた桂太郎の在任期間を超す歴代最長記録となる」(産経・40代・男)

安倍総理が、長ければ'21年9月まで総理を続けることが可能になった。自民党は10月19日に、総裁任期の延長期間をこれまでの「2期6年」から「3期9年」にすることを内定。来年3月の党大会で正式に決定する。

これによって、安倍総理が'18年9月に行われる総裁選で勝利し、任期満了まで総理総裁を務めた場合、その在任期間は歴代最長となる。

少なくとも東京五輪が開催される'20年まで総理を続ける——そこまで安倍総理を駆り立てるものは何か。

 

「世論を二分しながら安保法制の見直しにこだわった背景には、安倍首相独特の『歴史に名を残したい』という強い執着が見られる。自民党の結党以来の悲願である憲法改正を自らの手で実現することも、『歴史に名を残す』ことの延長線上にある。

憲法改正の実現、または道筋をつけるまでは権力の座に座り続けるという強烈な意志を持っているのは明らか」(朝日・50代・男)

本誌は今回、永田町や霞が関で日夜取材に当たる大手紙やNHK、民放キー局、通信社などの政治記者に政局に関して聞き取り取材を行い、80名近くから回答を得た。また、有識者25名にも同様の取材を行った。

安倍総理が'20年まで総理を続けているかを尋ねたところ、総勢約100名のプロたちの、実に8割超が「続けている」と回答している。

「まず任期延長は決定。次に『安倍降ろし』を起こせる政治的なエネルギーを持つ『ポスト安倍』の不在。最後に野党に復調の兆しが見えず、選挙をしても3分の2はともかく、与党過半数は安泰。以上、3つの理由から」(読売・30代・男)

'20年までの総理在任は、民進党をはじめとする野党の「敵失」にも支えられるだろうと、嘉悦大学教授の髙橋洋一氏も指摘する。

「次の選挙に勝てば、総理は国政選挙で5連勝することになる。こんな自民党総裁は今まで見たことがなく、その総裁の任期を延長するのは当然だろう。『歴代で最も強い総理』と言いたいところだが、実態は『史上最も弱い野党』ということ」