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堺雅人、役所広司、勝新…「大河ドラマ」の名脇役を勝手にランキング
記憶に残る名演技、見ごたえは主役級?

大河ドラマの脇役で出演後ブレイクし、スターの座に上り詰めた俳優たち。記憶に残る大河ドラマの裏には脇を固める名優たちがいることが必須だ。そんな今に名を馳せる明脇役たちを2人の「大河フリーク」が勝手にランキング!

役所広司や堺雅人も大河でブレイク

松村 僕が大河ドラマを見始めたのは小学6年生の頃。北条政子(岩下志麻)の生涯を描いた『草燃える』('79年)が特に好きなんですけど、その中でも伊東祐之を演じた滝田栄さんは「名脇役」だと思います。

ペリー 北条義時(松平健)の幼なじみだった祐之は、最初はわがままでわんぱくな武士なんだけど、どんどん堕ちていって、最終的には「琵琶法師」になるんですよね。

松村 祐之は政子のことが好きでたまらないのに、利用されてしまうのが可哀そうで……。子供ながらに政子と一緒になってほしいと思っていた。でも最後に琵琶法師として出てきて強烈なインパクトを残しました。

ペリー 滝田さんは、その後出世して、『徳川家康』('83年)では主演も務めます。大河で脇役を演じた後ブレイクする俳優さんは多いですよね。現在放送中の『真田丸』の堺雅人さんもそう。『新選組!』('04年)で山南敬助を演じ、多くのファンの心を掴みました。

〔PHOTO〕NHKのwebサイトより

松村 山南が最後に自害するシーンは切なかったですね。大河でブレイクしたといえば、『徳川家康』で信長を演じた役所広司さんを思い出します。大河史上もっとも迫力のある「怖い信長」でした。魚を手づかみするなど荒々しい面を前面に出していた。

他には菅原文太さん主演の『獅子の時代』('80年)で伊藤博文を演じた根津甚八さん。尾藤イサオさんの伊藤(『花神』、'77年)はお調子者だったんだけど、根津さんの伊藤は、野心もあって「成り上がり感」がすごかった。

ショーケンの岡田以蔵に惚れた

ペリー 根津さんは『黄金の日日』('78年)の石川五右衛門役も素晴らしかった。釜ゆでのシーンの「地獄で会おうぜ」は、後世に残る名ゼリフでした。根津さんは、大河の中で最高の脇役だと思います。

松村 本番では、本当にお湯の中に飛び込んだなんて逸話もあります。

同作では杉谷善住坊役で川谷拓三さんも出演している。信長襲撃に失敗し、捕まって、ノコギリの刑でジワジワと殺されるのですが、あれには涙が出ました。

ペリー その最期を見届けた主役の呂宋助左衛門役の松本幸四郎さんは、『真田丸』でも同じ役でカメオ出演しています。

数ある脇役の中でも私が個人的にもっとも推したいのは『勝海舟』('74年)で「人斬り以蔵」を演じたショーケン(萩原健一)ですね。とにかくカッコ良かった!

武市半平太から恩人である「勝を斬れ」と言われ、迷うわけですよ。勝と二人で夜道を歩いている時に、ぼそっと以蔵が勝に「おら、先生のこと好きだ」と語る。ショーケンの不器用さアウトローさが以蔵と完璧にマッチしていましたね。

 

松村 ショーケンさんは『元禄繚乱』('99年)にも徳川綱吉役で出演していますが、あれもクレージーでした。歯磨きまで家来にさせていた。

ペリー インパクトのある脇役といえば、『独眼竜政宗』('87年)の勝新太郎さん(秀吉役)も忘れられない。主演の渡辺謙さんがあんなにかっこいいのに、勝さんが出てきた途端に「勝ワールド」の「一部」になってしまった。白装束姿の政宗が秀吉と対面する瞬間は鳥肌物でした。

松村 あのシーンは、初めて対面する緊張感を出すために、勝さんが「楽屋に挨拶に来ないでくれ」と言ったとか。

ペリー あと『独眼竜』では、大滝秀治さんの虎哉和尚役も記憶に残る脇役でした。幼い梵天丸に武将の道を説いた人で「梵天丸もかくありたい」という言葉は流行語にもなりました。

松村 大河には女性の脇役も多数登場します。『花神』の浅丘ルリ子さん(シーボルト・イネ役)は色気もあって美しかった。髪も赤色にしてね。主演の中村梅之助さん(大村益次郎役)とは生徒と先生の関係。益次郎は分をわきまえていて、自分には奥さんと子どもがいるからと、男女の関係にならないように、向こうが仕掛けてきても逃げてしまう。あれだけ色気があったら、普通一緒になってしまうんだけど。

ペリー あとは『毛利元就』('97年)で元就(中村橋之助)の義母・お杉の方を演じた松坂慶子さん。「女は顔じゃ」と言って、側室として生き残るために「美」を追求するキャラが立っていた。

松村 松坂さんは『国盗り物語』や『草燃える』の頃はまだ若くて綺麗でたまらなかったんだけど、この作品を機に大河のコメディリリーフとしても「いい味」を出し始めました。