衆院補選よりも、アベノミクスの行方を占う重要な選挙があった!
特区を巡る、重要な一戦

「成果」を巡る論争

兵庫県北部にある養父(やぶ)市で、市長選挙と市議会議員選挙のダブル選挙が10月16日に告示された。市長選挙には現職の広瀬栄氏(68)と元会社社長で新人の大林賢一氏(47)が立候補。4年前の市長選は、広瀬氏が無投票で再選されており、市長選は8年ぶり。23日に投開票が行われる。

養父市は、安倍晋三首相が「規制改革の突破口」と位置付ける「国家戦略特区」に第一陣として指定された。中山間地農業を立て直すモデルという位置づけで、農地の賃借や譲渡に関する許可権限を農業委員会から市長に移管したほか、全国で初めて株式会社による農地取得を認める方向で作業が進んでいる。

これまで、こうした農業の「岩盤規制」に果敢に挑んできたのが広瀬市長。安倍政権の期待も高く、「特区の顔」と言ってもよい存在になっている。「広瀬市長が落選でもしたら、アベノミクスで改革色を打ち出せている特区の行方にもかかわる」(政府関係者)と危機感をにじませる。

特区を急ピッチで進めてきた広瀬市長に対する大林氏は、特区自体には反対しないが、見直しが必要だという立場。自身のホームページにはこう書かれている。

「国家戦略特区は、市民が主役となる特区に切り替え、6次化・販路拡大に邁進し、作れば売れる喜びに変えることで、これからの担い手を確保。耕作放棄地対策を実行します」

つまり、広瀬市長が進めてきた特区は、「市民が主役」ではない、と言外に言っているのだ。

広瀬市長による改革は、安倍内閣にとっては「岩盤規制を突破する先兵」ではあるが、それがどれだけ市民の利益に直結しているのかは見えにくい。広瀬市長自身、選挙戦に入って、「特区の成果を出す。地元に戻る若者や移住者を増やす仕組みをつくる」と述べたとメディアは報じている。 

養父市ホームページより
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