「医師会の重鎮」が猛反対!東京都の病院移転計画はあまりにずさん
豊洲と五輪の反省は全くナシ!?

都民目線では、まったく歓迎できない

病院関係者も利用者も、都の医師会や病院協会など医療関係者も、ほとんどが反対意見を表明しているのが、都立広尾病院の青山への移転である。

首都災害医療センターという役割を考慮した時、青山は国道246号沿いで交通量が激しく救急医療に不向きなうえ、高層ビル街に囲まれて風が強く、搬送ヘリの離着陸に向いていない。また、2001年に改修・増築工事を行った広尾病院は、耐震補強もされており改築改修の緊急性がない。
 
そして何より予算である。今年3月、都議会は青山の国有地「こどもの城跡地」を約370億円で購入する予算案を可決したが、これに建設費などを加えると約750億円にも達する。それなら広尾での建て替えの方が、都民の負担は軽くて済む。

この理屈に合わない青山移転が強引に進められていることを、私は先週、本コラムで、佐々木勝広尾病院前院長のインタビューを通じて指摘、このまま強行すれば「第2の豊洲」になると警告した。(http://gendai.ismedia.jp/articles/-/49876
 
だが、次の3者は移転を歓迎している。

国にとっては国有地の公益に叶う施設への高値売却、都にとっては「こどもの城跡地」の隣接地である都有地「青山病院跡地」との一体開発、ゼネコンなどの業者にとっては、青山と広尾という都心一等地での再開発事業を期待できる。

欠けているのは、税金である事業費も含め、移転が都民のためになっているのか、という視点である。小池百合子都知事のいう「都民ファースト」の発想はない。だから都病院経営本部は、移転反対派の佐々木氏を、仕事のない都保健医療公社副理事長に異動させた。事実上の左遷だろう。

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