企業・経営 政治政策
崖っぷちの東京電力、生き残りをかけた「改革」の先に待ち受けるもの
廃炉費用2兆円がのしかかる

イチエフの処理費用をどう捻出するか

東京電力ホールディングスの経営改革や福島第一原子力発電所事故処理に絡む費用負担について議論する経済産業省の有識者会議「東京電力改革・1F問題委員会」(通称「東電委員会」。委員長・伊藤邦雄一橋大学特任教授)の第1回会合が、10月5日午前、同省内で開かれた。

「1F(イチエフ)」とは、もちろん東電福島第一原発を指す。

福島1Fの事故の賠償、汚染処理・廃炉にかかる費用が膨大になることが確実なことから、翌日の新聞各紙には、「費用膨張 救い求める東電――国民負担の可能性」(朝日新聞)、「消費者負担 拡大に懸念――東電改革 廃炉支援」(産経新聞)、「東電支援 国民負担拡大も――廃炉・事故処理費 上限見えず」(東京新聞)といった見出しがおどった。

しかし、肝心の東京電力自身の改革には、報道の力点が置かれていなかった。

東京電力の廣瀬直己社長〔PHOTO〕gettyimages

もちろん、当の「東電委員会」が福島1Fの処理費用について国民負担を求める方針を示したことで上述のような見出し記事になるのは理解できる。

だがしかし、「東電委員会」の冠冒頭に「東京電力改革」と記されているのだから、もう少しその点について深掘りがあっても良かった。

ただ、各紙の見出しと本記を精読すると、『日本経済新聞』のそれは肯けるものだった。同紙5日付夕刊の速報には、「東電社長『再編含め改革』――有識者懇で強調」の見出しを掲げ、翌日朝刊では小見出しながら「東電改革、異業種を含む再編」と報じ、この「東電委員会」が東京電力の組織再編を視野に入れた議論を進めて行くことを示唆していたのはさすがであった。

 

というのは、同委員会にオブザーバーで出席した廣瀬社長が「今まで以上の再編を含む改革を実行したい」と述べていることでも分かるように、廃炉費用が2兆円超と膨大な金額となる福島1Fを本体から切り離すにしても、本体そのものの存続を賭けた自己改革なくして東電は生き残れないからだ。

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