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科学者が警告!「歩きスマホ」はこんなに危険。思った以上に上の空
自分だけは大丈夫なんてことはない

2016年7月に世界中で配信された「ポケモンGO」の爆発的人気は各国に社会現象を引き起こしている。それと同時に“ながらスマホ”による事故も後を絶たない。

2016年8月23日には「ポケモンGO」をプレイしながら運転していた男性が2人を轢く事故が起きた。2人は病院に搬送されたが1人が死亡、1人が重傷を負った。車は時速50キロ程度で走っていたそうである。

筆者は2004年から、歩行中やクルマ運転中の視線を計測し、“ながらスマホ”時の目の動きを計測してきた。

今回は “ながらスマホ”時に目がどこを見ているかという視線計測結果と、それが引き起こす危険性について実験結果をもとにまとめた。 

データ以上に歩きスマホで事故ってる?

東京消防庁の調べによると、2011年~2015年の5年間で“歩きながら、自転車に乗りながら”などの携帯電話、スマートフォンなどに係る事故により少なくとも172人が救急搬送された(参照:東京消防庁「歩きスマホ等に係る事故に注意!」)。

下に示すように2011年~2013年の3年間は年々増加し、2014年は前年より少し減少したが2015年は再び増加しており、全体的には増加傾向といえる。

【歩きスマホなどに係る事故の救急搬送人員数】平成26年は減少しているが、全体的には年々増加傾向といえる。

さらに国土交通省のホームページによると、鉄道会社から同省に報告された件数(事故の実数ではない)は、“スマホ・携帯電話使用”中にホームから転落した人は、2010年度~2014年度の5年間で11人、18人、19人、45人、32人となっており(参照:国土交通省「ホームにおける人身障害事故の件数」)、全体的には年々増加傾向にあるといえる。

これらのデータはあくまでも報告された数であり、当事者があえて報告しない場合など実態はもっと多いだろう。

 

2016年5月には東京 りんかい線の駅のホームで20代の女子学生がイヤホンを装着し、スマホを操作していたところ、線路に転落して電車にひかれ、死亡という痛ましい事故が報じられた。

同年6月には埼玉県熊谷市の秩父鉄道の警報機も遮断機もない踏切にヘッドホン装着した30代の男性が入り、電車にはねられて死亡、神奈川県の江の島では女子高生が駅のホームで“歩きスマホ”を行い、電車に接触してけがするなど、主に首都圏での事故が報道されている。

いったい、“ながらスマホ”の最中、人の視線はどう動いているのか。私たちの実証実験を紹介しよう。