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ジャック・マイヨールを超えた「素潜り世界一」の日本人をご存じか
島地勝彦×篠宮龍三【第1回】

撮影:立木義浩

<店主前曰>

どんな人間にも他人より優れた才能は一つはある――。

記憶が定かではないが、たしか、サミュエル・スマイルズのベストセラーを明治時代に中村正直が訳した『西国立志編』にこんな一節があったはずだ。この言葉によって、日本中の多くの青年たちがどんなにか鼓舞されたことだろう。

今月のゲストは、フリーダイビングの世界で頂点に立った男、篠宮龍三さん。日本で唯一のプロ・フリーダイバーである。

彼はもともと普通のサラリーマンだったのだが、ある日、会社を辞めて極めてマイナーなこの競技に専念することを決めた。

生まれつき身体能力が優れていたわけではない。大学生のときに、伝説のフリーダイバー、ジャック・マイヨールをモデルにした映画『グラン・ブルー』を観たのがきっかけとなり、その道にすべてを賭けることとなったのだ。

まさに「好きこそ上手なれ」の典型であろう。篠宮龍三のなかに素潜りの才能が眠っていて、たまたま手にしたVHSテープによってそれが突然呼び起こされたのである。

* *  *

シマジ あれは2年前でしたか、タリスカー「ストーム」の発売記念イベントが上野法隆寺宝物館であったとき、MHDのタリスカー担当の坂本の紹介でお会いしましたよね。

篠宮 はい、そうなんです。ぼくごときをよくぞ覚えていらっしゃいましたね。光栄です。ぼくはシマジさんの著書をすべて読んでいる熱狂的なファンですから、あのときのことははっきりと覚えています。

シマジ 申し遅れました。こちらが紹介するまでもない巨匠、立木先生です。そして後ろに控えているのがネスプレッソの末吉で、その隣が担当編集のヒノです。

篠宮 はじめまして、篠宮です。今日はよろしくお願いします。

立木 立木です。よろしくね。

末吉 末吉です。本日はよろしくお願いいたします。

ヒノ よろしくお願いします。

シマジ では末吉、さっそくネスプレッソを淹れてくれる。

末吉 畏まりました。本日のカプセルは、オリンピックで盛り上がったブラジル産のアラビカ豆だけを、ネスプレッソのコーヒーエキスパートが厳選したシングルオリジンのグラン・クリュ「カフェジーニョ・ド・ブラジル」です。どうぞお召し上がりください。

立木 じゃあ、カップを持ってレンズをみてくれる。うん、そんな感じ。はいOK! あとは勝手にお喋りしていてください。

シマジ うん、これはわたしの好きな白檀の香りがするね。

篠宮 クルミのような香りも感じます。凄く美味しいです。しかも、格好いいマシンですね。

ヒノ これはスマートフォンと繋がる最新型のコーヒーメーカーなんですが、シマジさんはいまだに手動で飲んでいます。

末吉 後日これと同じものをお贈りいたします。

篠宮 本当ですか? 嬉しいです! どうもありがとうございます。ネスプレッソマシンはよく海外のホテルで拝見しています。

末吉 今回は「ブケーラ・ルンゴ」「ロサバヤ」「ダルサオ」「インドリア」の4種類をご用意させていただきました。いま飲んでいただいているのが「ダルサオ」です。

篠宮 メモしておきましょう。

末吉 大丈夫です。同じものを送らせていただきます。

篠宮 ありがとうございます。ぼくもえこひいきされるのが大好きな人間です。

ヒノ シマジ教の悪い教えが身についてしまっているんですね。

シマジ アッハッハ。とてもいい心がけです。

篠宮 それにしても、もの凄い数のボトルが部屋中に林立していますね。

シマジ 篠宮さんはシングルモルトはお好きですか?

篠宮 大好きです。家ではよくストームを飲んでいます。タリスカーの坂本さんにはいろいろお世話になっていまして、以前、ウェブページでフォトエッセイを連載していたことがあるんです。

シマジ そうなんですか。坂本は面倒みがいいやつです。ではあとで末吉の許しをもらったら、ネスプレッソをチェイサーにシングルモルトを飲みましょう。葉巻はどうですか?

篠宮 いままではさすがに控えていましたが、競技生活を引退したらチャレンジしてみようと思っています。

シマジ では、始めるときはわたしにお任せください。葉巻の王道を一からお教えしましょう。

ところで、篠宮さんの『素潜り世界一』(光文社新書)を読んだのですが、あなたはもともとアスリートでもなんでもない普通の青年だったそうですね。

篠宮 本を読んでいただいたんですね。ありがとうございます。はい、そうなんです。もともと水泳をやっていたとか、陸上をやっていたとか、そういうわけではなかったんです。フリーダイビングの世界を志してはじめて、基礎的なトレーニングを含めていろいろやるようになりました。

シマジ 幼稚園のころサッカーで優勝した記録しかない、と書いていましたね。

篠宮 はい、お恥ずかしながら、本当にその程度だったんです。

ぼくはシマジ先生のご本を何度も読ませていただいていますが、こうしてサロン・ド・シマジ本店にお伺い出来るとはゆめゆめ思っていませんでしたから、いま凄くドキドキして舌が回らない状態です。

シマジ では気付け薬にシングルモルトをどうですか。末吉、いいだろう。

末吉 どうぞ、どうぞ。

シマジ では2年前に発売したサロン・ド・シマジボトルのインペリアル17年を飲みましょう。