UFCで二連続KOを収めた「驚異の日本人」石原夜叉坊をご存じか?
「抱いた女の数だけ強くなる!」と豪語

わずか2分半で1000万円を稼いだ男

石原夜叉坊という格闘家をご存じだろうか。世界最高峰の総合格闘技団体「UFC」で2連続KO勝利している、いまもっとも注目を集めている25歳の日本人選手だ。2つめのKO勝利では、大会ベスト・パフォーマンス賞を受賞。わずか2分半の試合で1千万円を稼いだ。

夜叉坊以前にUFCで連続KO勝ちした日本人はこれまでたった1人。ミドル級世界王座にも挑んだことのある岡見勇信だけであり、その記録も10年前のものだ。UFC出場前から合わせると、プロ総合格闘技で9勝(8KO)2敗2分け。判定勝ちは1つだけで、あとは全てKOである。

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ド派手な勝ちっぷりもさることながら「俺はモテるために格闘技やってます!」と公言し、「抱いた女の数だけ強くなる!」「数年後にまた日本に格闘技ブームが来る。その中心には、俺がいる!」と豪語するなど、破天荒な言動でも注目を集めている。

欲望のままに生き、野望を実現し続ける男、夜叉坊にロング・インタビューを敢行した。

ラブホテルから取材に直行

――UFCでの2連続KO勝利、おめでとうございます!

「ありがとうございます!今日は六本木のラブホテルから直行でここに来ました。しっかり2回戦カマしたんで、眠いッス(笑)」

――そうでしたか(笑)! 昨年9月のUFC Japanで廣田瑞人選手とドロー、今年3月のラスベガス大会でジュリアン・エロサを2ラウンドKO、そして8月6日のソルトレイク・シティーでホラシオ・グティエレスを1ラウンドKOと上り調子ですね!

「やっぱ、(強運を)持ってるんスね、ホンマに。誰もが『まさか……』と思っているでしょうね。去年、Road to UFC Japan(テレビ東京系列で昨年夏ごろに放送された、日本の若き格闘家らがUFCへの出場権を巡って戦う番組)に出てた、ただのチャラいキャラでしかなかったヤツが、1年後にここまでなってるとは。この先、どんな展開が起こるのか、自分でもめっちゃワクワクしてます」

筆者撮影

――UFC 196 は“世界の格闘技の聖地”ラスベガスで開催されました。マイク・タイソンの試合やフロイド・メイウェザーvsマニー・パッキャオも行われたMGMグランドでKO勝ちを収めたときは、どんな気分でした?

「いや~、お客さんが少なかったんで、ちょっと残念でしたよ! 第1試合だったんで(苦笑)」

――カジノに隣接したアリーナだから、カジノで遊んで、セミぐらいから見に来るお客も多いですからね。第1試合はガラガラだったんですか?

「誰もいないんですよ!(笑)。メインとの差がありすぎましたね。試合後、観客席でメイン(夜叉坊と同じフェザー級の王者コナー・マクレガーがネイト・ディアスと対戦)を見たんですが、満員の会場を見て『これはヤバいわ!』って思いましたね。『俺がこの満員の観客の前で試合してたら、どうなってたんやろ?』って想像しました。『こういう、客多いところでもやりたいなあ~!』って考えると、ちょっとモチベーション、上がったッスね」

エロDVD万引きで高校中退

――夜叉坊選手の経歴を教えてください。夜叉坊選手は、今年の甲子園にも出た名門・樟南高校の野球部に推薦入学したんですよね。ところが、高校を中退して”地下格闘技”に出るようになったそうですが、そのきっかけは?

「鹿児島の高校だったんですけど、二年生の時に、先輩の命令でエロDVDを万引きして捕まって、高校をクビになったんです(苦笑)。それで、地元の大阪に帰ってきたんですけど、アメ村(アメリカ村。大阪西心斎橋近辺)で地下格闘技の大会がありまして。そこで、地元の先輩がレフェリーしてたんスよ。2分の殴り合いをして勝った方が1万円もらえるという大会でした。

で、ちょうどその日欠場者が出たので、『お前、出ろ!』って無理やり出されて。ついこないだまで高校球児だった、坊主頭の高2のガキをリングに上げるんですよ(笑)。

その頃の地下格闘技って、みんな技術とかはほとんどなくて、ホンマのケンカだったんス。で、刺青とか入れてる人とかが出てくるんスよ(苦笑)。そこで初めて試合やったんですけど、何度も上がることになって。結局、その夏休みで7試合して100万稼ぐんスよ、僕」

 

――100万!?

「トーナメント形式の大会があって、それに参加したんです。地下格闘技の全国トーナメントみたいな感じで、各地の代表が1人ずつ出てきて」

――会場はバーとか?

「いや、Zepp大阪でしたね。それで優勝して100万もらえたんです。元・野球部の坊主頭のガキやのに、試合終わった後、試合を見てた女の子からミクシィを通じてめっちゃメッセージ来るんすよ、『カッコよかったです~!』って。で、『こんなモテるんや!』って味をしめまして。それから『ちゃんと格闘技やろう!』と思って、ジムに入ったんです(笑)」

過去の失敗を語るときでも、この笑顔

――格闘技経験もないのに優勝というのはすごいですね。やっぱり野球で鍛えた甲斐があったんでしょうか。1年の時、ピッチャーで140キロの速球を投げたとか?

「はい、1年生のときの大会で」

――ピッチングは格闘技にも役立ってる?

「役立ってますね! 今回のUFCの試合前の(ウォーム・)アップでも、皆がミット打ちしてる中で、僕はずっとシャドー・ピッチングしてましたから。タオル持って(笑)」

――試合前に、シャドー・ボクシングじゃなく、シャドー・ピッチング!?(笑)

「ええ。これまで試合前の時期にピッチングとかしたことはあったんですけど、試合直前にシャドー・ピッチングして体重移動を確かめるってのは、やったことがなかったんス。でも今回やってみたらメッチャ調子がよくて。今回KOした、あのスイッチぎわのパンチも、しっかり股関節を使えてたんで。『ああ、シャドー・ピッチやっといてよかったな』と思いましたね」

――体重移動とか、股関節の使い方とかは、何かで勉強した?

「いや、やっぱり野球じゃないですかね?」

――すると夜叉坊選手の必殺KOパンチは“野球拳”!

「ハハハ!……すべてを連動させて、リリースする瞬間、フィニッシュのインパクトをここ(拳)の一点につなげて投げるんで」

――一方、夜叉坊選手の友達が「夜叉坊の強さの秘密、トレーニングはセックスです!」と証言してましたね(笑)。

「そうッスよ、まさに! 完全に股関節ッスよ(笑)」