週刊現代 野球
プロ野球は、背番号で見ると10倍面白くなる
一番防御率が低い背番号は…?

背番号を見れば選手が分かる

高校球児にとっては、ポジションを表す数字に過ぎない背番号。だが、プロ野球界では選手の代名詞でもあるせいか、各番号に不思議とプレーの傾向が現れる。日本のプロ野球界では、一桁台の背番号を身につけているのはほとんどが野手で、「10」から「19」となると途端に投手が多くなるのもその一つだ。

実際、背番号を統計学的に分析してみると、意外な事実が浮かび上がってくる。例えば、一般的に「18」がエースナンバーとされているが、実はその称号は「11」のほうがふさわしい。
 
何故なら1950年からの60年あまりで背番号別に成績を集計し割り出してみると、投球回数上位の選手の平均通算防御率は「11」が3.05でトップ。「18」は3.24と大きく差をつけられている。それに加えて「11」は勝率でも1位。チームに勝利をもたらす投手は「11」に多いということになる。

一方、「18」は投球回、勝利数、奪三振が1位。「18」の投手の特徴は、誰よりも多くマウンドにあがり、先発ローテーションを支える力投型といったところか。ちなみに与四球率が低いという点で、コントロールが良いのは「19」と「26」。前者は吉見一起(中日)や金子千尋(オリックス)、後者は西本聖(元巨人)や内海哲也(巨人)など、確かに納得のメンバーである。
 
野手ではどうか。各背番号の本塁打数上位20人を集計すると、その合計が最も多いのは「8」の4282本。しかし打点となると「3」が「8」を上回る。強打者のイメージがある2つの背番号でも、勝負強さは「3」、一発の魅力は「8」にある。

その「3」と「8」が永久欠番なのが、四半世紀ぶりにリーグ優勝を果たした広島だ。衣笠祥雄と山本浩二以来、長らくスラッガーの背番号は不在だったが、今年は打撃が絶好調。優勝の立て役者の1人で、今シーズン「神ってる」鈴木誠也の背番号「51」は、これまでに江藤智、前田智徳が入団時につけてきた数字でもある。「51」は広島にとっての、出世ナンバーかもしれない。(佐)

『週刊現代』2016年10月8日号より

『プロ野球は「背番号」で見よ!」 小野俊哉著 光文社新書/920円
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