企業・経営
冬の時代こそ企業は強くなる!注目のホテル経営者が明かす不屈の哲学
「インソムニアホテル」井上理社長に聞く
ソラーレ ホテルズ アンド リゾーツの代表取締役社長  井上理氏

全国でチサンホテル、チサンイン、ロワジールホテル等を運営するソラーレホテルズ アンド リゾーツ。同社は'16年3月、東京・赤坂に「24時間眠らないホテル」、「ホテル・ザ・エム インソムニア赤坂」を開業した。業界内でも「先進性が高いサービス」との評価を得ている。「大学卒業後、27歳まで就職しなかった」という珍しい経歴の持ち主である社長の井上理氏(48歳)に聞いた。

マイナスって素晴らしい!

業績絶好調

私は「冬の時代にこそ企業は強くなる」と考えます。この業界は、バブル崩壊後からアベノミクス前まで、長く市場環境がよくありませんでした。しかし、冬の時代を生き抜くため準備していたことが、いま花開いているのです。

たとえば東京・赤坂にオープンしたインソムニア赤坂は、オペレーションが24時間体制。深夜も早朝も、無料でコーヒーが楽しめ、トレーニングジムをご利用いただけます。

これは「立地に合ったスタイルのホテルを」と考えた結果です。赤坂に宿泊される方は、きっと深夜まで仕事をしたり会食を楽しんだりするはず。そんなお客様に価格以上のサービスをご提供するにはどうすればいいかと考え尽くした施設なのです。

景気の循環は自然の摂理。私は、状況が悪いときに、いいときの準備をし、いいときに、よくないときの準備をするのが「経営の要点」だと考えます。

つらいこと

大学卒業後、「資格を取る」と言って就職しなかったのですが、アルバイトばかり。27歳で一念発起して税理士事務所へ入社、その後、ファンドへ転職しました。

まわりには優秀な人材ばかりで、焦りと危機感でいっぱいでした。自分が優っているのは体力くらい。そこで誰より長時間働き、頼まれた仕事は一切断りませんでした。

専門外の仕事であっても、答えは「やります!」。書籍で知識を吸収し、躓きながらも前に進むと、一生懸命さを買ってくれた先輩が助け船を出してくれました。するといつしか、それまで経験がない仕事でも成果を出せるようになったのです。

マイナスって素晴らしい! 「つらいこと」を必死で乗り越えると、以前は想像もしなかった何かが手に入ります。私の場合、常に危機感を持ち続ける生き方が体に染みつきました。


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情熱量

休日は、家内と流行っている飲食店によく行きます。仕事柄でしょうか、まず席数はどれくらいで、従業員が何人いるかを見て、次にメニューと品数から原価を想像して収益構造を考えますね(笑)。

その結果、多くのビジネスが「運営コストにお金をかけブランド化」するか、逆に「薄利多売」にするかの二極化をたどるのかな、と感じています。

味がよい飲食店を探すコツもつかんできましたよ。いい店は「ウリになる料理が明確」です。何でも出すお店に比べ、一品にかける情熱の量が多い。しかし「実はウリになる何かをつくることが非常に難しい」とも思います。

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