都庁に占領軍がやってきた「チーム小池百合子」の野望
いずれは総理の座を狙う
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いきなり豊洲移転延期を決断する大胆さに度肝を抜かれた。が、これは序の口に過ぎないと関係者は口を揃える。ここから先には、より過激で、危険な小池劇場の舞台が用意されているのだから、と。

都庁大会議室での一部始終

東京都庁第一本庁舎7階の大会議室は、緊迫した空気に包まれていた。

小池百合子東京都知事が誕生してから約1ヵ月が経った9月1日のこと。

午前10時から、「都政改革本部会議」の初会合が開催されていた。

都職員の仕事のやり方を「都民ファースト」で見直す、非開示の多い都庁の政策立案の過程を原則すべて公開する……。

冒頭の挨拶に立った小池知事は、さっそく「東京大改革」の方針を次々と語り上げていった。

ずらりと居並ぶ都の局長たちは、押し黙って聞いている。彼らと向き合って座る小池知事は、「決意」を表すかのように視線をそらさない。淡々とした語り口ながら、投げかける言葉は辛辣だ。

「担い手はみなさんです」「だって、仕事の中身をご存じなのはみなさんなんですから」「できない理由を挙げるのではなく、どうすればできるのかを挙げて頂ければ」

会議室には、小池知事が任命した特別顧問、特別参与たちも結集していた。弁護士、学者など民間で活躍するプロたちで、その数10名。いずれも、小池知事が東京都顧問に抜擢した「チーム小池百合子」の面々である。

彼らは「第三者」として都が本気で改革をしているかをチェックしながら、政策提言をしていくのが役目。実際、会議では都幹部を「監視」するかのように、取り囲む形で座った。顧問団を統括する慶應大学の上山信一教授はマイクを前に、さっそく都幹部たちにプレッシャーをかけた。

「みなさま自身が具体的に考えて頂きたい。何を変えるのかを明文化し、見つけた課題はホームページなどで公開して頂きたい」

会議では、都の局長たちが発言すると、小池知事がジロリと目を向ける。そして、「本気度」を示すように、強烈な言葉を投げかけていった。

「都の幹部の方々は、これくらいにしておこうやという『裏打ち合わせ』をするのではなく、競い合って改革に取り組んで頂きたい」

会議は1時間ほどに及んだが、都幹部たちの表情は強張ったまま。「最後にご意見、ご質問は」と問われても、都幹部は誰一人口を開かなかった。

都庁中堅職員は言う。

「上層部は戦々恐々としています。都はこれから予算編成、組織改編の時期に入りますが、もし部局が『改革に積極的でない』とみなされれば、予算を削られ、報復的な人事を受けかねない。

しかも、都知事からは、改革の具体案は各部局が自主的に出すように指示が出た。その進捗状況は約4ヵ月ごとに本部に対して報告しなければならず、まるで『踏み絵』です。

いったいなにを、どこまでやるべきか。私は上司から、『知事の発言を逐一チェックして真意を探れ』と命じられました」