財政
国交省が財務省に「借金返せ」!? 国民不在の省庁間バトルが勃発
その金はそもそも国民の金なのに…

貸付のそもそもの発端

国土交通省が財務省に長年貸し付けている「借金」の返済最終期限が迫っている。

国土交通省自動車局は、来年度の概算要求で、財務省に対して6114億円の貸付金の返済を求めている。

この貸付金とは、自動車の所有者が加入している自動車賠償責任保険(自賠責)の保険料と運用益である。内訳としては、元金に相当する繰入額が4848億円、運用による利子相当額が1266億円となっている。

'10年に大臣間で交わされた覚書では、この貸付金の返済期限は'18年度となっており、国交省は財務省を急かしている。だが、当の財務省は財政難を理由に返済を渋っている。

そもそもこの「貸付金」が生まれたのは、'94~'95年度の予算編成までさかのぼる。

当時財政難に苦しんでいた政府であったが、財務省が自動車損害賠償保障事業特別会計(現在は自動車安全特別会計)に2兆円もの運用益が積み上げられていたことに目をつけ、1兆1200億円を一般会計に繰り入れた。

本来は'00年までの期限付きの繰り入れだったが、'03年までに約7000億円が返済されて以降、利子も含めた約6000億円が未返済のままである。

つまり、現在では国交省所管の自動車安全特別会計があるのと同時に、財務省が一般会計として長い間借りたままの、約6000億円の「国交省のカネ」があるという複雑な状況になっている。

国交省は自賠責の運用難を訴え、返済を再三要求している。だが財務省のほうは、「財政難」の一点張りでまったく応じようとしてこなかった。

このように二省庁間でもめ続けているのはなぜなのか、これをどう解決するのがベストなのか。

それを考えるヒントになるのは、'07年ごろに話題になった「埋蔵金」の議論である。

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