「ワインとチーズ」の組み合わせはNG!? 一番いいのはコロッケだ
実はパンも不人気なんです

ボジョレー解禁の季節が今年もやってくる。クリスマス、忘年会と続き、ワイン好きがうれしくも忙しくなる季節だ。拙著『知ればおいしい!今夜使えるワインの小ネタ』より、家呑みワイン会の「ハズさない」ポイントを紹介する。

700回やってわかった

週に1~2回は飲めや歌えのどんちゃんワイン会をやっている。大阪人の私の宗教理念は「可能な限り、安く大量に飲み食いする」こと。

ワイン会ビストロ葉山の基本3方針は、①会費ゼロ、②各人ワイン1本を持ち寄る。ワインは450円から100万円まで何でもOK、③1品500円以下のお惣菜を持ち寄る。ただし「水筒の中のジュースもオヤツの500円に含みます」。

これまでの開催回数は約700回、参加者は延べ4000人を超えたはず。これだけホームパーティーをやってみて、いろいろと意外な法則があることに気が付いた。ウチ飲みワイン会でのおつまみは、人気のある食べ物と、手が出ない食べ物に分かれる。

以下におつまみの法則をまとめた。

 

パンは悲惨なほど残る

10人が参加するので、バゲットパンを1本買って、1センチ厚で斜めに輪切りにして出し、パテやチーズと一緒に食えるようにしても、80%は残る。で、翌日の「余り物大会」では、毎食、喉をケホケホさせて、1人でパンを食うことになる。

最もツライのは、翌日の朝食。飲み過ぎ、プラス、胃袋がまだ覚醒していないため、身体は水分を欲している。そんな状態でパンのスポンジ風の断面を見ると、体中の水分を吸い取られる気がして即死する。

ワイン会の最中も、「水分を吸い取られそう」との深層心理が働き、パンに手が出ないのかもしれない。

チーズは「完売」しない

お軽と勘平、お染と久松、ロミオとジュリエット、ボニーとクライドとくれば、ワインとチーズ。ワイン学校には、必ずチーズの講座があり、チーズはワイン愛好家の最大の好物との印象がある。

で、モン・ドールみたいな高級チーズを塊のままデンと皿に置いて、スプーンを添え、「好きなだけお召し上がりください」と言っても、手を出す人は少ない。それじゃあと、人気の高いコンテやパルミジャーノを食べやすいように切って出しても、最後まで余ったまま。

なので、「ワイン好きはチーズ好き」は、「ハゲに悪人なし」と同様、根拠がないかもと、個人的に思っている。

その昔、友人が言った。「やっぱ、日本人は、チーズとコメディーが苦手で、麺と悲劇が大好きなんだよな」。これは、チーズ文化が急速に発展した、現代日本のワイン愛好家の間でも正しいかも。

パテやペーストも「完売」したことがない

ウチでワイン会を始めた頃、パテやレバーペーストをココットにたっぷり盛りつけてバターナイフを突き刺し、クラッカーやクラコットを添えて出したことがある。パテやペーストは、グルメっぽい食べ物だし、脂分と塩味とのバランスが絶妙で濃厚なので、赤ワインの絶好のつまみになると思ったが、これまで、4分の1も売れたためしがない。

特に、レバーペーストは高価なのに全く人気がなく、突き刺したバターナイフに触れる人さえいないトホホ状態。見た目として、脂分がタップリあるし、臓物系の個性の強さや独特の匂いのせいか?

あるいは、山盛り状にたくさんあるので圧倒されるのか? 女子会の頻出ネタ、「雅美ちゃんって、超美人で性格もイイのに、なぜボーイフレンドがいないんだろね?」みたいに、謎は深まるばかりだ。