行政・自治体
小池都知事の前に立ちはだかる「ドンと利権」の深い闇
はたしてメスはどこまで届くのか

「ドン」の権勢、いまだ衰えず

「都政刷新」を掲げる小池百合子都知事が、改革の象徴として選んだのは築地だった。8月31日の記者会見で、11月7日に予定していた築地市場(中央区)の豊洲市場(江東区)への移転延期を表明した。

小池都知事が重視するのは、築地移転や東京オリンピックなど巨額予算が計上されるビッグプロジェクトで、当初予算が2倍、3倍と膨張することだった。

「お豆腐じゃあるまいし、1兆、2兆と予算が膨らむなんて……」

これは2兆円を超すといわれる東京オリンピック関連予算への不満だが、築地移転にしても計画額から4割増の5884億円に達している。資材高騰や人手不足など仕方がない面はあるものの、問題はそれが公にされていないこと。

誰がどのように意思決定し、どのような過程を経て予算増が決まったのか――。それがまったく見えないとして、9月1日、都政の情報公開を進め、東京オリンピックの招致過程まで含めた調査を行うための「都政改革本部」をスタートさせた。

* * *

1999年、都と市場の団体が作る「築地市場再整備推進協議会」が、移転整備の結論を出して以降、築地はさまざまな勢力によって翻弄され、方向性もスケジュールも二転三転してきた。最終的に制するのは力が強い者であり、彼らが握っているのが利権である。

東京都利権の所在を示したのが、8月24日に開かれた「都議会のドン」こと内田茂都議(77)の「政治活動40年を祝い励ます会」である。

菅義偉官房長官、二階俊博幹事長ら大物政治家、石原伸晃経済産業相、丸川珠代五輪相などの閣僚や国会議員、市長に区長、都議、区議、市町村議、都庁幹部、各種業界団体幹部など約2000名が集まったパーティーは、内田氏の権勢を示すと同時に、利権構造の奥深さも伝えた。

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