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「チケット転売」は本当に悪か? 経済学的にはどう考えてもOKです
アーティストのためにも、これが正解
【PHOTO】gettyimages

経済学では、答えが出ている

主要音楽団体がチケットの転売防止を求める共同声明を出したことで、話題になっている。

先週23日、一般社団法人日本音楽制作連盟(音制連)、日本音楽事業者協会(音事協)、コンサートプロモーターズ協会(ACPC)、コンピュータ・チケッティング協議会の4団体が「チケット高額転売取引問題の防止」を求める共同声明を発表した(http://www.tenbai-no.jp/)。

大きく「反対します」と書かれた声明

その声明には、国内アーティスト116組と音楽イベント24の賛同が加えられていた。国内アーティストには嵐、サザンオールスターズ、福山雅治さんら、音楽イベントにはフジロック・フェスティバルなどが含まれていた。

かつてアーティストの収益の中心だったCDをはじめとする音楽ソフトの売上は減少傾向であるが、ライブやフェスなどは、音楽をリアルに体験できるとして入場者数は増加傾向になっている。有名なアーティストのコンサートは、チケットを購入するのも至難の業であり、発売当日のネット予約には購入したい人が殺到する。

これがチケット転売の背景である。コンサートによってはチケットを購入できない人も出てくるので、ネット上でのチケット転売ビジネスが出てくる。

さて、チケット転売での倫理的問題として、次のようなことがいわれている。

①業者などがチケットを買い占めて、転売して不当な利益を上げている、②チケット買い占めによってファンが正規料金で購入できない、③転売チケットを購入したファンが入場拒否される。

これに対する経済学からの解答はシンプルである。音楽とはいえ、商業ベースであることから高い価格を払った人を優遇すべきで、倫理的な問題などを除けば、転売は経済的には非難されることはない、ということだ。

そもそも転売が起きるのは、定価が市場価値を表していないからだ。コンサート主催者側の事情によって定価が決められているが、コンサートの市場価値はお客であるファンの主観的な評価で決まってくる。主催者がその市場を読み違えたことが問題である。

この問題に対する最も基本的な解は、オークションである。オークションにして高い価格から順次入札していけば、アーティストの収入も大きくなる。