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麻布にあるマッチング率100%の「お見合い」サービスに行ってみた
新入社員・アダチの体験ルポ

初めまして。23歳・男性、この春講談社に入社し、「現代ビジネス」に配属なったアダチと申します。年上の彼女と別れて以来、彼女がいなく、会社と家を往復するさびしい毎日を過ごしています。若いとはいえ、さみしがり屋で結婚願望の強い僕……。

高級なイメージから足を踏み入れたことのない西麻布にマッチング率100%の凄腕の「お見合いおじさん」がいるということで、素敵な女性を紹介してもらうべく、恐る恐る「お見合い」を申し込むことにしました。

正体は、何と元外資系金融マン!

実はこの「お見合いおじさん」、ただのおじさんではないのです。アメリカで5本の指に入るウォートン・スクールでMBAを取得し、ゴールドマン・サックスなど外資系金融マンとして活躍後、西麻布でカジュアルなフランス料理店「ビストロアンバロン」をオープンした、異色の経歴の持ち主。ご自身も離婚後、綿密な計画を立てて、1年で再婚したそう。

緊張しながら、まずは「お見合いおじさん」の両角太郎さんに、申し込みのメールを送ります。そして翌日届いた返信には、びっくりするくらい細かな「エントリーシート」が……。

「このエントリーシートに記入できたら、返信してください。その後、アンバロンにいらして頂き、お食事をしながら婚活コンサルとなります」

このエントリーシート、たいていの人は記入するのに2~3時間はかかるそう。ついこの間の就職活動を思い出しながら、見ず知らずの人にここまで自分をさらしていいのか、と恥ずかしさもありつつ、結婚観、老後のイメージ、趣味・価値観、好きな食べ物、住まい、ファッションといった項目にどんどん書き込みます。

中には「何フェチ?」「Sですか?Mですか?」なんていう質問も…。うーん、Mかな…。自分という人間をすべて出し切った感覚。就活のエントリーシートよりも大変だ。

3時間かかって、ようやく完成。早速、エントリーシートを両角さんに送り、婚活コンサルの日時を決定。

西麻布のおしゃれなビストロへ

いよいよ当日。小雨が降る中、「ビストロアンバロン」に向かう。西麻布に来るのも初めて、ということもありソワソワ、ドキドキ。金融マンならではのデータと客観的事実に基づく手厳しいカウンセリングに、泣き出す女性もいるという噂を聞いたが、どんなダメ出しをされるんだろう……。

赤い屋根がおしゃれな、まるでパリのお店をそのまま移転させてような外観のビストロ。おそるおそる扉を開けると、両角さんが出迎えに。快活で爽やかな笑顔に思わずホッ。

アダチ「初めまして、今日はよろしくお願いします。お店、めちゃめちゃおしゃれですね……」

両角「こんにちは。エントリーシート、見ましたよ。まだ若いから仕方ないですが、” お子ちゃま”、というか典型的な草食系ですね。まずはメニューをどうぞ。今日のおすすめは……」

"お子ちゃま"ですよね…そうですよね…わかっていたもののショックを隠せないまま、差し出されたメニューを見ても、知らないカタカナばかりでちんぷんかんぷん。とりあえず、両角さんのおすすめのままにオーダー。

両角「ワインもいかがですか?」

これから会社に行かなくてはいけないが、緊張をほぐすためには1杯くらいいいか。

アダチ「白ワインのグラスをお願いします。爽やかなのが好みで……」

両角「そうしたら、このソーヴィニオン・ブランがおすすめです」

アダチ「(よく分からないけど…)はあ、お願いします」

ワインを飲みつつ、まずは前菜の夏のスペシャル”鮎のパテ”を。食事をしながら、おもむろに婚活コンサルがスタート。

両角「たいてい結婚相談所は約30000円の入会費や月会費、高額な成功報酬が必要になりますが、うちは10000円。ただし、食事をしてもらえばその分差し引きますので、私はボランティアみたいなものです。

相談所のマッチングは、職業、年齢、学歴、年収、顔写真が主ですが、私はもっと違う本質的な部分、趣味、価値観などにフォーカスします。さて、早速ですが、まずは婚活市場の現実を。35歳~40歳の女性が10年後に結婚している確率ってわかりますか?

9.7%なんですね。それが40~45歳になると1.2%になるんです。それは生殖能力が影響している結果です。ここに「お見合い」に来る方は、大手企業のサラリーマン、医者、弁護士などで、見た目もいい。婚活偏差値でいえば65の方たち。

ではなぜ結婚できないのか? それは自分よりやや高い偏差値の68くらいの人を狙っているから。でも、現実は偏差値68の人って、受験でもわかるように人数がガクッと減るんですよ。それをわかっていないで、高望みしている。

なので、私は皆さんに「妥協しまくってください」とお伝えしています。ちなみに、50代のバツあり男性は20%、同じく女性は14%結婚しています。これは一度失敗し、結婚に過剰な期待をしていないからこその結果です」

シビアな現実に食事の味も半減、という気もするが、これが現実。さらにワインをあおり緊張をほぐしつつ、僕のエントリーシートに話が移る。