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「独居老人600万人」の衝撃!5000件の遺品整理をした専門家が緊急レポート
ニッポン「多死社会」の真実
〔PHOTO〕gettyimages

多くの人が片づけられない現実

「独居老人600万人」「孤独死年間3万人」の衝撃──。団塊世代の高齢化が進み、子どもと離れて暮らす夫婦が連れ合いを亡くして一人暮らしとなり、やがて気づかれず一人亡くなる……そんなケースも珍しいものではなくなってきています。

遺品整理業をスタートさせて4年で業界トップクラスの5000件を扱ってきた株式会社リリーフと、その経営者である赤澤健一氏は、さまざまな現場で、そうした事例を無数に見てきました。その記録をまとめた『遺品は語る』から、その一部を公開します。

私どもの遺品整理サービスが急成長したのは、第一に社員教育、次いで明快な料金設定、さらには遺品を自社で海外までリユースで輸出し、利用者の料金負担を軽減する仕組みのシステム化、こうした一連の積み重ねがあって、多くのご依頼主に評価していただけたからだと自負している。さらには、行政からも多くの依頼をいただいているが、これはまさに、社会的な問題の解決に貢献できているからだと実感している。

ただ、振り返って感じるのは、「私どものスタッフのサービスマインドやマナーのレベルが高いからこそ、リリーフの仕事が受け入れられた」というのは理由のひとつに過ぎず、その根本には「遺品整理がたいへんだから」という現実が大きく横たわっていた、ということだ。

世の中では、一時期「片づけ」がブームだったが、きちんと身の回りを片づけて暮らされていた方が亡くなられた場合、遺族も「ありがとう」と感謝しながら、自分たちで整理できるはずだ。しかし残念ながら、私どもがお伺いすると、ご依頼いただく方は膨大な荷物の量に途方に暮れていて、私どもを頼られるのだ。

つまり、現実には「片づけられない人」が多いということだ。その結果、多くのものを遺したまま亡くなられてしまう。それを片づけるサービスが必要な社会なのだ。

私どもは、そう考えざるを得ない現場に数多く遭遇している。