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急成長がストップした「経済大陸アフリカ」で、日本企業はどう動くべきなのか
TICAD VIの意義を考える
TICAD VIが開催されるケニア・ナイロビ〔photo〕gettyimages


文/平野克己(日本貿易振興機構 理事)

「アフリカ開発会議」(TICAD)は今年、一大転機を迎える。

5年おきの開催が3年になり、日本とアフリカ交互で開かれることになって初めての会議が、8月末にケニアの首都ナイロビで開催されるからだ。

アフリカ連合(AU)の強い要請を日本政府が呑んで、TICADは「中国アフリカ協力フォーラム」(FOCAC)と同じ形式に変更されたわけだが、これほど密度の濃い恒常的チャンネルをアフリカとの間に設置しているのは、世界で日本と中国だけである。日中は、アフリカという場で、それぞれTICADとFOCACを掲げて相対峙することになったわけだ。

援助からビジネスへ

そもそもTICADの潜在的動機は、国連安全保障理事会改革に向けてアフリカとの連携を深めることであり、発足当時は、開発と援助について話し合うフォーラムだった。

安保理改革のほうは2005年に一旦頓挫したが、開発と援助におけるTICADイニシアティブは1997年の「DAC(OECD開発援助委員会)新開発戦略」に結実して、これがミレニアム開発目標(MDGs)の母体となった。

つまり20世紀中のTICADは、客観的にみれば、日本外交よりも国際開発における貢献が大きかったといえる。

しかし、アフリカ開催初回となるTICAD VIのテーマは「ビジネス」で、主役は企業だ。日本とアフリカ双方の企業代表を集めたビジネス会議と、100社近くの日本企業が参加する展示会がサイドイベントの目玉で、本会議においても、企業CEOたちの出番が組まれている。

TICADに企業が参画するようになったのは2008年のTICAD IVからである。TICAD IVとTICAD Vの舞台は横浜だったが、いずれも準備段階から経済産業省、経団連、貿易振興機構(JETRO)等が参画し、本番ではビジネス会議とアフリカ物産展示会(アフリカフェア)が開催された。

2003年から全般的に資源価格の高騰が始まり、アフリカ経済は史上かつてない高成長を呈したが、日本企業のアフリカ参入も徐々に動き出していたのである。