【「鷹の爪団」でお馴染み】DLE社の決算報告書を分析すると見えてきた、「ある懸念」 
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サンデー・ジャポンで準レギュラーを務め、18歳選挙に絡めて出版した書籍がベストセラーになるなど活躍が目覚ましい「女子大生社長」の椎木里佳さん。そんな彼女のパパ・椎木隆太氏は、「鷹の爪団」などの著作権を所有する東証一部上場企業「ディー・エル・イー」(DLE)の社長である。

「鷹の爪団」「貝社員」などのフラッシュアニメ制作で有名なDLE社。事業意欲はそれだけにとどまらない。昨年には「TOKYO GIRLS COLLECTION」(TGC)の著作権を知財ファンドから8億円で買い取り、さらに今年8月10日には同イベントの運営会社であるW mediaを約4億円で買収すると発表するなど、話題性に富んだ事業展開をみせている。

そのDLE社の2016年度6月期の決算が、8月10日に発表された。売上がここ4年で約4倍になるなど快調に見える同社だが、その決算書を読みこんだところ、いくつかの懸念が浮かび上がってきた。

売上高は順調に伸びるも、「売上総利益」は横ばい

筆者は、公開情報を分析することで企業の意外な実態を明らかにしていく『進め!東大ブラック企業探偵団』という経済小説を今年2月に出版した。以降も様々な企業の数字を追っており、今回は話題性の高いDLE社に注目した。

DLE社が主に行っているのは、「鷹の爪団」「パンパカパンツ」などの強力なIP(オリジナルキャラクター)を開発・所有して、短い納期かつ低価格でIP関連のコンテンツの制作・販売・流通を行うというビジネスだ。例えば地方自治体などと提携して、「鷹の爪団」を使った地元PR用コンテンツを作ったりしている。映画館などで、本編上映前に流れる「注意事項ムービー」をご覧になったことのある人も多いだろうが、あのムービーも「製作委員会方式」という形で出資し、製作に関与している。

同社の売上高は順調に伸びており、2012年度には7.6億円だった売上高が、2016年度には30.8億円と約4倍に達している。

一見すると目覚ましい成長である。だがその一方で、売上高から原価を引いた売上総利益はこの二年間、ほぼ横ばいなのでである。

さらに、ある指標が高騰しているのも気がかりだ。それは、売掛金である。