飲み続けたら健康も味覚も奪われた「手術と薬」一覧〜身近にひそむ副作用のリスク
ある日突然、人生が台無しに…
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「何だか最近、醤油をたくさんかけるようになったね」こう言われて気付く人も多い。この薬さえ飲んでいれば、健康になれる—そう信じていたのに、ある日突然、人生の楽しみを奪われることがある。

朝ごはんが強烈に苦い

「年をとると、寝つきが悪くなるでしょう。それで、睡眠導入剤を飲むようになったのですが、飲み始めて1週間くらいたって、食事のときに『違和感』を覚えるようになったんです。朝起きて味噌汁を飲むと、明らかに苦い。煮魚なんかを食べても強烈に苦くて、ゴムを食べているみたいな感覚なんです。食欲が落ちて、体重も減ってしまいました」

こう語るのは、都内に住む70代男性である。

あまり知られていないが、薬の副作用で、実は悩んでいる人が多いのが「味覚の異常」だ。

ほとんどの場合、「年のせいで、舌の感覚が鈍くなってきたのかな」などと思い、放っておいてしまう。しかし、添付文書に書かれた副作用の中に「味覚異常」や「味覚障害」の記載がある薬は、100種類を超えている。そして、そのほとんどが、痛み止めや胃薬、生活習慣病薬などを中心とするいたってポピュラーな薬なのである。

なぜ薬で味が分からなくなってしまうのか。

「味覚を感じるうえで重要な役割を果たしているのが、亜鉛です。薬の中には、化学構造上、血液の中に含まれている亜鉛をくっつけて、体の外に出してしまうものが少なくない。降圧剤のACE阻害薬が代表的です」(薬剤師で医薬情報研究所「エス・アイ・シー」取締役の堀美智子氏)