参院選・都知事選の選挙報道を分析して見えた、とても重大なこと~テレビは「報道機関」としての役割を果たしたか?
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バブルチャート。テレビの報道番組が、1週間のうちにどんなテーマを、どのくらいの分量(時間)扱ったかが一目で分かるという、新種の情報解析ツールだ。生みの親は、情報分析のコンサルティングを手掛ける株式会社パースペクティブ・メディアの小口日出彦代表。自民党の情報戦略立案に携わった経験を持ち、その舞台裏を詳らかにした『情報参謀』の著者でもある。

その小口氏が、今回の参院選、そして都知事選の「バブルチャート」を独自に作成。二つの選挙を総括する――。

「選挙の話はもういいよ」の前に

参院選や都知事選の話はもういいよ!という皆さんにも、ひとつだけどうしても記憶に残してほしい事実がある。舛添前知事の騒動についてのとんでもない報道集中が、参院選にも都知事選にも大きな影響をもたらしたということだ。

私が毎週ウォッチしている「テレビ報道動向のバブルチャート」をあらためて2ヵ月分遡ってみると、「異常」とも言えるその様相が明確に表れた。(チャートは2ページ目以降に記載)

舛添前知事の「公費無駄遣い」ないし「公私混同」のスキャンダルがテレビ報道上位に上がったのは、5月10日だった。伊勢志摩サミットの2週前だ。この時の報道量は、時事ニュース分野の第4位ではあったものの、報道占有率(その日の報道に占めるその話題の報道時間の割合)はわずか6%に過ぎなかった。6%というのはそれほど印象に残る報道量ではない。

ところが、その後「舛添関連報道量」はぐんぐん膨らんでいき、6月18日に正式辞任が決定するまで1ヵ月を超える超ロングランのビッグヒットとなったのである。特に6月7日から6月18日までは、ほかのすべての時事ネタを押しつぶしてトップを独走した。辞任直前の6月15日と16日は報道占有率52%に達し、時事ニュースの半分以上は「舛添」で塗りつぶされた。

さすがに5月26日から28日までの伊勢志摩サミットの3日間はトップを譲ったものの、その間も「舛添ネタ」はピッタリ第2位に付けていた。