VR エンタメ
衝撃のビックリ体験!「VR」は私たちをどこへ連れて行くのか
コヤ所長インタビュー(1)
お台場のVR ZONEにて、地上200mにある一本橋を渡るVRを体験。恐る恐る歩を進める海猫沢めろんさんと、それを見守るコヤ所長

VR=ヴァーチャル・リアリティ。古くからあるこの技術が、いま大注目を集めている。

期間限定でお台場で開催されていた「VR ZONE」でこの技術を体験し、大いに取り乱した作家・海猫沢めろんさんが、開発者である(株)バンダイナムコエンターテインメントのコヤ所長に、長きにわたる開発の裏側、そして「VRの核心」を聞いた。【全3回】

 

2度目のブーム

——先日、お台場のVR ZONEに行ったんですが、体験がまだ生々しく残っていてビックリしています。ぼくは自分の本(『明日、機械がヒトになる』)で最初にSR(Substitutional Reality:代替現実)を体験しているんです。SRは、現実の映像を入れて認知をダマすというやり方ですけど、VRVirtual Reality)は完全に違う世界に行ってアトラクションをしたというような……。

コヤ そうなんです。全然違う世界に行って体がダマされてビックリしますよね。見ているだけじゃなくて、手足が動かなくなる。

コヤ所長

——高層ビルの上の一本橋を渡る体験。あれはVRだとわかっているんだけど、本能レベルで「落ちたら死ぬ」と思っちゃうんですよ。以前やったことがあるバンジージャンプにすごく近いんです。飛んでも死なないとわかっているんだけど、「やっぱりこの高さから落ちたら死ぬだろう」と思うんですよね。

あと、ものすごく夢っぽい。実際に脳レベルではかなり近いんじゃないかなと思いました。

コヤ VRと夢はたしかに近いかもしれません。夢の中で追いかけられたり、殺されかけたりしたら、思いっきり抵抗しますからね。夢だから大丈夫ということには絶対ならない。

——今回はビジネスに役立つ話というより、もっと根本的な部分——新技術をいかに現代になじませるかというような思想と歴史の話をうかがえたらと思います。

早速ですがコヤ所長はいま、おいくつでしたっけ?

コヤ 今年で50になります。

——ぼくは41なんで、10歳違うんですけど、お互い……90年代前半には大人だったわけですね。で、あの頃ちょうど「VRブーム」があったじゃないですか?

コヤ 思いっきりありましたよね。

——ヴァーチャル・ボーイとかですね。でも、いまいち弾けなかった感じがあって……。

コヤ わかります! よーくわかります。

——だから、「VRがまた来た!」と言われてもピンとこない。AI(人工知能)も同じなんですよね。過去に、AIとVRはどちらも、すごい期待をもたされたけど肩透かしだったという経験があって……。