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トランプ大統領が誕生したら、日本はこう交渉するのが「正解」
〔PHOTO〕gettyimages

まずはビジネスに持ち込め

いよいよ「トランプ大統領」の誕生が現実味を帯びてきた。

共和党の指名候補となったドナルド・トランプ氏。彼は主な政策として米軍駐留経費の全額負担、TPP(環太平洋パートナーシップ協定)からの離脱、積極財政と金融緩和を訴えている。

この期に及んでトランプ氏の言動をとやかく言っても仕方がない。「トランプ大統領」という「万が一」のときに、日本はどう対応していけばいいかを考えてみよう。

まずは彼の強硬的な外交面での政策を見ると、近年の米国の指導者とは一線を画し、トランプ氏は「孤立主義」を掲げる。もともとアメリカは、第二次世界大戦前まで、アメリカの国外には不干渉を原則とする「孤立主義」だった。ところが冷戦を経て、「世界の警察官」と言われるほどの軍事的影響力を発揮。そこでトランプ氏はいま再び「孤立主義」へ戻ろうとしている。

その具体的な政策としてトランプ氏は、各国に米軍駐留経費を全額負担するか、さもなくば米軍を撤退するとほのめかしている。

この点、日本はすでに世界最高水準の経費を支払っている。しかも、日本に在留することは安全保障の意味で米軍にもメリットがあるのだから、十分に「交渉」の余地はある。むしろトランプ氏との「ビジネス」に持ち込めば、日本が有利に進められる可能性もあるだろう。

もっとも、クリントン候補が大統領になったとしても、いつまでもアメリカに国家防衛を依存しているわけにはいかない。日本には防衛費をGDPの1%に収めるという「縛り」があるが、独立国家としての日本を真剣に考えるのならば、これも再検討せざるを得ないだろう。

ちなみに各国の2015年の軍事費をGDP比率でみると、アメリカ3・3%、ロシア5・4%、中国1・9%、韓国2・6%、台湾1・9%、フィリピン1・3%、ベトナム2・3%、オーストラリア1・9%、インド2・3%となっていて、いずれも日本より比率が高いことがわかる。

いずれにしても、トランプ氏は日本の「平和ボケ」に対していい刺激を与えるに違いない。

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