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間もなく「マイナス金利の深堀り」という一手を打ちそうな日銀・黒田総裁が、絶対にやってはいけないこと
〔PHOTO〕gettyimages

内部からも反対の声

黒田日銀総裁が先週金曜日(7月29日)の金融政策決定会合で決めた追加の金融緩和策を巡って賛否の議論が沸騰している。

関心が高まっていた「マイナス金利の深掘り」や、「ヘリコプターマネー導入」の議論を脇に置いて、安倍政権サポートのための株価対策としか思えない「上場投資信託(ETF)の年間購入額拡大(3.3兆円から6兆円に増額)」という些末な施策だけを打ち出したからである。ETFの購入拡大には、足もとの日銀政策委員会でさえ、複数の審議委員が反対を唱えたという。

その一方で、報道によると、黒田日銀総裁は、「量的・質的金融緩和導入以降の経済・物価動向や政策効果について、次回(9月)の金融政策決定会合で総括的な検証を行う」と自ら強調することで、かろうじて政府や経済界、株式市場の日銀に対する信認を繋ぎとめた格好だ。

では、日本経済のために、黒田日銀はいったい何をすべきなのだろうか。また、何をしてはいけないのだろうか。実情を探ってみよう。

今回の追加緩和策への揺れる評価を顕著に示したのは、株式市場の値動きだろう。

29日の13時過ぎ、追加緩和策の情報が市場に伝わると、日経平均株価は2度にわたって前日比で300円以上安い水準まで売り込まれた。

その後、黒田総裁の次回会合に期待をもたせる記者会見発言が伝わったことから買い戻されて、終値は前日比92円43銭高の1万6569円27銭とかろうじて反発して取引を終えた。

乱高下の原因となった追加緩和策は、日経平均株価や東証株価指数(TOPIX)に連動する上場投資信託について、日銀の年間購入額をこれまでの2倍近くに増やすというものだ。

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