磯山友幸「経済ニュースの裏側」
2016年08月02日(火) 磯山 友幸

ピーク時と比べてほぼ半減…ガソリンスタンド消滅時代がやってくる!

スタッフ不足も深刻

石油元売りが隆盛だったころは、全国のガソリン販売会社に積極的に支援を行い、自社のシェア拡大に力を注いだが、最近はめっきり石油元売りの力も落ちた。経営態勢の立て直しに向けて業界の合従連衡が進んでおり、現在も出光と昭和シェル石油が統合を目指して準備作業を進めている。

創業家である出光家が統合に反対しているが、経営陣はあくまで統合で生き残りを図る戦略をとっている。こうした石油元売りの業績悪化が地方のガソリン販売会社にも影を落としている。

加えて、地方での給油所の減少の背景には、地方経済の収縮という構造問題がある。人口の減少が鮮明になり、ガソリンスタンドの経営や営業を担う人材が急速にいなくなっている。体力的にきついガソリンスタンドのスタッフが集まらなくなっているのだ。

欧米諸国ではガソリンスタンドの無人化などが進んでいる。日本でもセルフ式のスタンドも解禁されているものの、欧米のように完全無人で運営できるわけではない。規制緩和が後手に回ったという見方もできる。

もうひとつ、ガソリンスタンド経営に重くのしかかる規制がある。給油所のタンクは地下に埋設することが義務付けられてきたが、このタンクが40年たって老朽化した場合に補修義務が課されている。

利幅が小さくなって儲からないビジネスになっているのに加えて、経営者の高齢化も進んでおり、設備投資が必要になった段階でその給油所の廃止や、会社全体の廃業を選択するケースが増えているのだ。

このままガソリンスタンドの減少が続けば、一段と生活に支障をきたす例が増えることになりそう。長距離のドライブでは、事前に給油カ所を決めて出発するのが当たり前の時代が来るかもしれない。また、地方都市の場合、給油所がなくなると冬場の灯油などを手にいれる術がなくなる地域も存在する。

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