日本人女性の国民病「バセドウ病」「橋本病」の恐怖〜もし妻がなったら、この薬と手術はやめたほうがいい
副作用で心不全のリスクも
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いきなり40℃の高熱

「甲状腺は、一般の方にはあまり馴染みのない器官かもしれませんが、ホルモンの分泌を司る、非常に重要な器官です。喉の辺りにあり、蝶々が羽を広げたような形をしています。

ここから分泌されるホルモンが過剰になるとバセドウ病に、過少になると橋本病になります。とくに女性の発症率が高く、あまりメジャーではありませんが、実は注意すべき病気なのです」

こう話すのは、東京慈恵会医科大学附属病院診療医長の坂本昌也氏だ。

甲状腺の異常による病気は、とくに女性が罹患しやすいことで知られる。バセドウ病の場合は男性の4倍、橋本病は20~30倍の割合で罹りやすいという。

バセドウ病は、眼球突出の症状で知られるが、ほかにも、手足の震えや多汗、倦怠感を引き起こしたりする。橋本病はむくみや体重の異常な増加が見られる。どちらの病気も、精神状態が不安定になり、ひどい場合には不整脈や心不全といった症状を引き起こすこともある。

そして、その治療の大部分は、薬によって行われる。

「バセドウ病の治療に使われるのは、ホルモンの分泌を抑える、抗甲状腺薬のメルカゾールとプロパジールという2種類が主です。メルカゾールは'50年代から長年にわたって使用されている薬です」(坂本氏)

こうした抗甲状腺薬は、バセドウ病治療のほとんどのケースで使われる薬ではあるものの、もちろん副作用はある。

甲状腺トラブルを抱えた患者が、多数相談に訪れる漢方薬局の責任者が解説する。

「抗甲状腺薬を投与したすぐ後には、湿疹が出たり、肝機能の数値が異常を示したりといった副作用があります。とくに服用を始めてから最初の3ヵ月は十分に注意をしなければいけません。

また、発症することは稀ですが、重篤な副作用である『無顆粒球症』も恐ろしい。白血球の一種である好中球の数が減少し、免疫力が大幅に低下してしまうために、感染症などを重症化させることがあります」