手術して10年寝たきりになるか、手術しないで5年元気に生きるか まだまだあった手術と薬「リスクと副作用」
歩けない楽しくない食べられない
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食道がん手術で食事が不可能に/肺がん手術は死期を早める/大腸がん手術でQOLが劇的に低下/鎮痛剤リリカで肝機能障害/子宮内膜症のスプレキュアで骨粗鬆症にほか

医学の進歩は何のためか。たとえ薬や手術で命を永らえても、幸せになれるとは限らない。リスクを熟知し、自分の頭で考える—それこそが、病気との正しい付き合い方なのだ。

効く薬ほど副作用もきつい

多くの人が飲む身近な薬にこそ、知られざる「リスク」がある。代表格が、痛み止めの薬だ。

強力な鎮痛剤として知られるリリカは、帯状疱疹や坐骨神経痛などの痛み止めとして処方されることが多い。一般的な鎮痛剤では神経痛に効かないためだが、リリカには眠気や目まいといった副作用のほかにも、「劇症肝炎や肝機能障害のリスクがあります。'12~'14年の間に11人の重篤な副作用が確認されており、'14年9月に厚生労働省が添付文書に追記するよう指示を出している」(医療ジャーナリスト)。

一方で、今や「国民的鎮痛剤」となったロキソニンにもこんな副作用が報告されている。

「先日も『お腹がひどく痛くなり、吐血した』という患者さんが来ました。よく話を聞いてみると、その方はひどい頭痛持ちで、痛み止めにロキソニンを常用していることがわかりました。胃カメラで見てみると、胃の粘膜が真っ赤にただれて出血していた」(ナビタスクリニックの佐藤智彦医師)

効き目が強い鎮痛剤は胃腸へのダメージが大きく、胃潰瘍などの原因となる。さらに厚生労働省は、今年3月にロキソニンの「重大な副作用」として「小腸・大腸の狭窄・閉塞」を加えている。こうした事情を重く見ているアメリカの医学界では、同薬を処方する医師はほとんどいないという。