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あとは「黒田砲」の発射待ち!日銀が「金融政策限界論」を打ち破らなければ「円高・株安」は止まらない
政府の経済対策は28兆円超
日銀による追加緩和の期待が高まるが、果たして…〔PHOTO〕gettyimages

米国のマネタリーベースは減少中だが

7月26、27日に米国でFOMC(連邦公開市場委員会)、続く、28、29日には、日本で日銀の金融政策決定会合が開催される。

現時点で、今回のFOMCはほとんどマーケットの話題になっていない。そのため、FOMCで利上げが決定される可能性はそれほど高くないようにも思える(当コラムが掲載される頃にはFOMCの結果は公表されている)。

だが、①イギリスのEU離脱が米国経済に与える影響はそれほど大きくないという考え方が浸透してきたこと、②米国経済自体もそれほど大きな減速感がないこと、等から、FRBが7月にいきなり利上げを実施する可能性は低いものの、9月利上げに向かって「地ならし」を始める可能性は否定できない。

また、「出口政策」の局面に入ったFRBは、マーケットにネガティブなサプライズを与えることは避け、「市場との対話」を通じて株価のソフトランディングを試みると思われる。従って、8月以降、(ジャクソンホールでのカンファレンスも含め)今後の利上げのスケジュール感に関してマーケットに何らかのメッセージを出してくるのではないだろうか。

それよりも、筆者が気になるのが、米国のマネタリーベースの動向だ。当コラムでも再三指摘しているが、リーマンショック以降の米国のマネタリーベースは、米国株価の先行指標になっている(平均して1ヶ月程度、株価指数に先行している)。

その米国のマネタリーベースだが、昨年12月に実施された利上げ直前の11月半ば以降、残高が急減した。そして、利上げ実施直後も減少は続き、今年の1月6日時点では昨年9月16日時点のピーク4.17兆ドルから3.65兆ドルへ約3ヶ月強で12.5%減少した。その後、米国だけではなく、世界の株式市場が大きな調整局面を迎えたことは記憶に新しい。