野球 週刊現代
【プロ野球特別読み物「育てる」】 完成品をカネで買う巨人・阪神の時代はもう終わった
5月から8試合負けなしの大谷〔PHOTO〕gettyimages

●大谷翔平と有原航平、「難しくてマイペースな二人」を日ハムはどうやって伸ばしたか
●大田泰示を見ればわかるヤクルト・山田哲人は巨人なら、こうはならなかった
●広島の「雑草軍団」鈴木誠也、田中広輔——育てるしかないから、人は育つ

プロ野球の世界に入る猛者は、能力とプライドがある。だからこそ、育て方ひとつで大きく伸び、些細なことで伸び悩むこともある。今シーズンの球界をリードする5選手が飛躍する過程を追った。

アドバイスするタイミング

実績に比例して、大谷翔平(22歳)の欲は、指揮官の指示を無視するまでふくれあがった。6月19日の交流戦・中日戦。左打者の大谷は4回、右足すねに自打球を当てた。レガースがカバーしきれないむこう脛を直撃し、転倒。右足は投球時に軸足となるため、周囲は肝を冷やした。

大谷はベンチに下がり、アイシングを施し、8回までマウンドに立ち続けたが、栗山英樹監督は試合後、怒りをあらわにした。

「(大谷が自打球を当て)ヒヤッ、どころじゃない。(負傷すると)みんなに迷惑がかかる。デカいの(レガース)をつけろって」

大谷は入団当初、自打球が当たることもケアして、今より大きいレガースをつけていた。しかし大きくなるほど、打撃や走塁時に邪魔になる。打撃でも成績を残したい大谷は、栗山監督の度重なる忠告を、聞いてこなかったのだ。

ある球団関係者がこう耳打ちする。

「栗山さんは、チーム内に『大谷には触れないでおこう』という雰囲気が流れていることも把握している。ただ栗山さんは誰よりも、大谷の体やチーム内における立場を心配している。だからこそ、コーチやチームメイトが言わないことも厳しく言うんです」

32年ぶりの快挙!広島カープはなぜ11連勝できたのか

スポーツコミュニケーションズ,上田