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CoCo壱番屋・伝説のメニュー「1300gカレー」を覚えていますか?
『気がつけばチェーン店ばかりでメシを食べている』パート①
イラスト:サカモトトシカズ

「吉野家」に「餃子の王将」「かっぱ寿司」「マクドナルド」まで35もの外食チェーン店を独自の視点から紹介する『気がつけばチェーン店ばかりでメシを食べている』。発売即重版、有名外食チェーンの「あるある」や「なるほど」が満載の本書から、「CoCo壱番屋」のあのメニューに挑戦した体験記を公開!

気が付くとチェーン店にいる

いい大人とは、いい店を知っていることだ。

自分だけが知っているお気に入りの店、デートに使えるとっておきの隠れ家レストランに、名物店主や看板料理。そんなものを血眼になって探しては、違いのわかる大人になろうと目論んでいた若き日。チェーン店なんて存在はその対極に位置するもので、無粋も無粋。大量仕入れの大量消費で価格破壊を狙い、優良な個人店を駆逐する拝金主義者。そんな店へ考えなしに行く無教養な人間も同罪だ。そこの子供! 大事な外食の機会を「ガスト」でごまかされるな! なんて考えていた時期もありました。

その思いはライターなんて自己顕示欲から成り立つ職業に就き、さらに”サンポマスター”を称する町歩き雑誌で書き出したことで、凄まじい深度の個性派飲食店、即ち”いい店”と数多く出会い「ああ俺”いい大人”になれている」と絶頂を迎えます。

誰もが知る35のチェーン店の「あるある」と「なるほど」が満載。あのお店の裏メニューとは!?

そんな2007年の春。月刊誌『散歩の達人』で「連載を持て」と、当時の山口編集長に提示されたのが、何故か「チェーン店」でした。ちょっと待った!

雰囲気のいいお店! 知っています! 美味しい定食屋! よく行きます! センスのいい個人店! お任せください! 高級店? たまには行きますとも!

だけど、違うのです。僕は気がつくとチェーン店にいます。いつも。いつも。

1970年。府中にファミリーレストランの始祖鳥「すかいらーく」が1号店を出店したこの年以降、日本の外食産業を劇的に変えていったチェーン業態。それは75年生まれの筆者のようなバブルの後塵を拝する世代にとって、子どもの頃から最も慣れ親しんできたメシ。

ステキなカフェで友人とランチを楽しんでも、帰りはソウルフードと化した「吉野家」で夕食。気の利いたスナックで気持ちよく飲んでも「和民」で飲み直し「日高屋」でラーメンをすする。本当は、個人店の方が好きなんです。でも悔しいかな、気がつけばチェーン店ばかりでメシを食べています。

その方が安いんです。便利なんです。で、何よりそこそこウマくて気楽なんです。

本書にはそんな筆者が通い過ぎたチェーン、愛し過ぎた店が登場します。「チェーン店」とはいってもフランチャイズ形態やら本社直轄やらのれん分けやらの区分は関係なく、単純に複数店があるというだけの意味で用いております。あしからず。まぁ、チェーン店に入ったつもりで気楽に読んでみてください。