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男と女。そのバランスを保つために、時にはセックスを「リバーシブル」してみればいいんです
二村ヒトシ×川崎貴子×田中俊之【第4回】

二村ヒトシさんと川崎貴子さんによる人気連載シリーズが一冊の本になりました。題して『モテと非モテの境界線』。今回は書籍化を記念した特別編として、男性学の専門家・田中俊之さんをゲストにお迎えします。恋愛を切り口に、現代の男たちが抱える生きづらさについて、3賢人が冷静に、熱く語り合う――。(構成/崎谷実穂、撮影/村田克己)

第1回【恋愛も生き方も「技術」と考えないと危険です
第2回【日本の男はなぜ「生きづらい」のか?
第3回【「男らしさ」を勘違いしていませんか?

キャリアウーマンは「乙女心」を秘めている

二村: 前回、男性は変化を恐れ、女性は積極的に変わりたがる、という話が出ました。でも、だから女性の方がいいのかというと、そういう話でもないんですよね。

そこはやっぱりバランスが必要です。女性は変化を求める欲求のベースにある「自己肯定感の欠乏」によって、社会的や家庭内的な地位も低いままだったり、自分を下に見てくる人に対してじゃないと性的に興奮できない人もいる。

川崎: その問題はありますよね。どうしたらいいのでしょうか。

二村: バランスを保つために、僕はセックス中に「リバーシブル」になる、つまりお互いが「受け・攻め」を意識的に交替するというのをおすすめしますけど(笑)。女性は奉仕するんじゃなくて、楽しんで攻める。

セックスの場面以外にも、ジェンダー(性的役割)を「平等」じゃなくてリバーシブルにする考えかたっていうのはいろいろあって、たとえば川崎さんみたいに外見的にはすごく女性的なのに中身は九州男児、という個性(笑)。逆に外見が男性的な女性も、魅力的だと思います。

リバーシブルであると、むしろ男性性なり女性性なりがそれぞれ強調されているのが面白い。

僕は最近、湯山玲子さんと共著で『日本人はもうセックスしなくなるかもしれない』という本を出しました。湯山さんも、反骨的な強めの発言で世に知られていますが、中身は女性的な方なんです。

川崎: 本を拝読して、私も湯山さんは乙女だなと思いました。彼女みたいに歯に衣着せぬ物言いで、いろいろな物事をばっさり斬っていく方が、心に乙女を飼っているのは大変だろうなと。

でもそれって、女性の仕事相談を受けているとわかるんですが、バリバリ働くキャリアウーマンの典型パターンでもあるんですよ。私は中身に合わせて、言動ももっとかわいくしてしまっていいと思うんですけどね。そのほうが葛藤が少ないんじゃないでしょうか。