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銀行窓口で投資信託の営業を受けて、改めて確信した「あのこと」
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まさか筆者もそんな目に遭うとは…

先日、筆者は、普通預金口座の印鑑の変更(正確には前の印鑑の紛失と、新しい印鑑の登録)のために、あるメガバンクの支店を訪れた。

窓口の間が仕切られたローカウンターの席に案内されて手続きをしてもらったが、この手続きの途中に、窓口の女性に投資信託を勧められた。毎月分配型のリスクの大きな商品だ。

「私は証券関係の仕事をしているので、この種の投資信託が、個人のお金の運用に向かない商品であることをよく知っています。まず、手数料が論外に高いことだけで不適当ですし、リスクも株式に投資するのと変わらないくらい大きい」と答えて断った。

次に、彼女は、「こちらは、リスクが小さいので、証券関係の方にも大丈夫かと思います」と言って、豪ドル建ての個人年金保険を勧めてくれた。

こちらに対しては、「ああ。これは、手数料が高過ぎるとして、金融庁の長官が問題にしているタイプの商品ですね。結構です」と筆者は断った。

窓口の女性は、いくらか当惑した様子だったが、メガバンクが採用した行員だけあって、動じなかった。「もし、ご興味のある商品がございましたら、いつでも手前どもにお問い合わせ下さい」と言って、話題は変えたが、表情を一切変えることなく事務作業を続けた。

5月27日付けの本欄で取り上げた商品を、筆者自身もセールスされたわけである。あらためて、銀行が顧客の預金の残高を知っていてセールスすることの恐ろしさと、マイナス金利の環境下では銀行が手数料稼ぎの運用商品販売に注力することの二つが分かった。