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「憲法改正は、まず『入門編』から」安倍政権の改憲戦略を予測する
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憲法改正を認める自民、公明両党、おおさか維新の会、日本のこころを大切する党の4党の議席が参院でも非改選を含め3分の2を占めたことによって、憲法改正がいよいよ現実味を帯びてきた。

だが、4党はどこをどう改正するかで一致していない。一方、反対しているかに見える民進党も旧民主党時代の2005年10月末、憲法調査会で「憲法提言」をまとめており、憲法改正を否定しているわけではない。

ならば、参院選後の最大の政治課題である憲法改正論議は今後どのように進み、安倍官邸はどの条項の改正を目指しているのか。

目的は「レガシー」作り

首相・安倍晋三は安全保障法制を論議している最中の昨年6月、次のように語り、憲法改正に慎重だった。

「憲法改正は2代、3代あと、次の次の世代じゃないですか。橋下さんが言っていたけど、何百回も住民に対する説明会をやっても、あの結果だった。大阪都構想の住民投票は、憲法に関する国民投票のモデルケースだった。私がやるとしたら、辞める直前ぐらいですよ」

このころ、昨年5月の「大阪都構想」をめぐる住民投票で否決された直後だったせいか、憲法改正への熱意は冷めていた。しかし、今回は先月23日の英国での国民投票で欧州連合(EU)からの離脱が多数を占めた後も、安倍は意欲的だ。これは安保法制をめぐる混乱が沈静化したこと、自民党則を順守するなら18年9月に総裁を辞めなければならないことから、政権の「レガシー」(遺産)づくりに入ったからだろう。

ならば、どの条項を改正しようとしているのか。まず、衆院解散後に緊急事態が起こった場合に、衆院選を中断し、暫定的に前職議員の任期を延長するか選挙期日を変更することだ。