医療・健康・食 週刊現代
気をつけろ!乳がん「マンモグラフィー検診」受けすぎると発がんリスクあり
〔PHOTO〕iStock

厚労省の罪

「マンモグラフィー検診を繰り返すと、その度に放射線に被曝するため、がんになる恐れが当然あります。自己検診などでいたずらに乳がんではないかと不安になり、特に問題がなくてもマンモグラフィー検診を受け、不必要な放射線を浴びた結果、かえってがんができるという悪循環もあります」

こう語るのは乳腺外科「ベルーガクリニック」の富永祐司院長だ。

マンモグラフィー検診とは、乳がんを診断する方法のひとつだ。X線撮影装置マンモグラフィーで乳房を挟みながら圧迫して、上下方向から1枚、左右方向から1枚、乳腺・乳房専用のレントゲン撮影をする。乳がんの初期症状である石灰化といった微細な異常も見つけることができるとされている。

だが、その検診自体に発がんのリスクがあることは、日本ではあまり知られていない。

実際、欧米では既にこの検診に懐疑的な専門家が少なくない。2009年、米国予防医学専門委員会は受診の不利益が大きいことから40代の女性にマンモグラフィー検診を推奨しないことを決定した。さらに2014年、スイス医学評議会の委員からなる研究グループが有力医学誌『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン』に、「マンモグラフィー検診では死亡率低下の効果はない」と発表して、廃止勧告を出したのだ。

「欧米でマンモグラフィー検診に疑義が生じているにもかかわらず、日本人は、そもそも放射線を用いた検診がもつデメリットへの危機意識が欠けています。放射線被曝による発がんのリスクは、昔から言われています。マンモグラフィーについてももっとリスクを知るべきです」(北海道がんセンター名誉院長の西尾正道氏)