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空からお金をばら撒く!? 「ヘリコプター・マネー」は日本経済再生の切り札となるか
提唱者は安倍首相・黒田総裁と面談
〔PHOTO〕iStock

ヘリで空から金をばらまく

『産経新聞』(7月13日付朝刊)の一面左肩に田村秀男編集員の署名記事「ヘリコプター・マネー検討―政府、日銀資金で財政出動」のタテ見出しが躍った。そして東京金融市場で大きな話題となった。

同紙は前日朝刊でも経済面に「金融緩和、『ヘリマネ』提唱?―FRB議長が日銀総裁と面談、きょう首相とも会談」と報じていた。先週末に来日したベン・バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)前議長が11日午後、日銀を訪問して黒田東彦総裁と1時間半、面談したことと、同氏が「ヘリコプター・マネー」の提唱者であると紹介している。

では、最近になって度々メディアを賑わすようなった「ヘリコプター・マネー」とは、いったいどういうことなのか。

『日本経済新聞』(6月7日付朝刊)の「経済教室」に詳しい。著者は、日本の金融庁(森信親長官)に相当する英国の金融サービス機構(FSA)のアデア・ターナー元長官である。

以下、同論考の触りを引用する。

「このように日本の政策当局(注:日銀。以下同じ)は長年の物価低迷と公的債務(赤字国債)の増加に対して万策がつきたようにみえる。

しかし政府と中央銀行が弾切れになることはない。米国の経済学者のミルトン・フリードマン(ノーベル経済学賞受賞者)の名高い『ヘリコプター・マネー』はいつでも作戦可能だからだ。

同氏の比喩ではヘリコプターから紙幣をばらまくことになっているが、現実には次の2つのどちらかの形をとる。第1は、中央銀行が紙幣を増発して将来拡大する財政赤字を直接ファイナンスする方法だ。第2は、中央銀行が既発債を買い入れ、バランスシート上に無利子永久債として計上し事実上償却する方法だ。」

要は、『産経』が書いた「政府が商品券や給付金で直接国民にお金を配り、その財源として政府の発行する国債を中央銀行が直接引き受ける『ヘリコプター・マネー』」ということなのである。