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三菱東京UFJはダマされたのか〜対インド人社長「常識外れの裁判バトル」の行方
倒産した会社が慰謝料10億円を請求
〔PHOTO〕gettyimages

常識外れの裁判

東京地裁で普通に考えれば、よく理解できない裁判が進行している。7月12日に公判が開かれ、双方の代理人が論点を確認した。

原告はインド人社長のヴィパン・クマール・シャルマ氏で、被告は三菱東京UFJ銀行(以下三菱UFJ)。

船舶の運行管理を手がけるラムス・コーポレーション(以下ラムス)を経営していたシャルマ氏は、三菱UFJが突然行った会社更生手続申請や破産手続申請によって、事業家としての生命を絶たれ、信用を失い、精神的損害を受けたので、10億円の慰謝料を請求するというものだ。

ラムスは、船舶を保有するユナイテッド・オーシャン・グループ(UOG)とともに、会社更生法適用申請を申し立てられ、昨年12月末、更生手続開始が決定し、負債総額1400億円で倒産した。同時に自身の破産手続開始も決定され、シャルマ氏は即時抗告したものの、却下された。

この裁判が注目されるのは、『週刊文春』が7月7日発売号で「三菱東京UFJ銀行 不適切融資150億円と銀座クラブたかり接待」という記事を書いたからだ。

倒産した会社が、焦げ付かせた金融機関に“慰謝料”を請求する――。

常識ではありえない行為の裏に、三菱UFJとシャルマ氏の尋常ではない接待と、契約書無視の取引実態があることが明かされた。

とはいえ、裁判でこれまでに明らかになっているのは、ラムス側の虚偽であり不実だ。即時抗告を却下した理由として、裁判所は、「偽装ないし不実の表示をされて融資に踏み切った相手方(三菱UFJ)としては、もはや信頼関係を維持するのが困難」としており、「相手方(三菱UFJ)が原審被申立人らによる傭船契約の偽装を認識していた証拠はない」としている。

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