医療・健康・食 週刊現代
女性が「医師の言いなり」に受けてはいけない手術
焦って決めるのは厳禁!
〔photo〕iStock

「不妊になる」と脅す医者

卵巣に血液が溜まってしまうチョコレート嚢胞。その手術について、大阪府在住の田辺綾子さん(39歳・仮名)は自身の経験を語る。

「そろそろ排卵日が近いかなという頃に家でお皿を洗っていたら、下腹部にヘソのほうへ向かって引っ張られるような痛みを感じたので、近くの総合病院に行って検査を受けました。結果は、チョコレート嚢胞だという診断。医師からは『手術をするのが一番です』と言われました。

手術の方法は『アルコール固定法』というもの。膣から卵巣に向けて注射をし、患部にたまった血を抜き取ったり、消毒したりする手術でした。しかも、麻酔なしということ。

もちろん怖かったですが、痛みが続くのは嫌だったのと、『手術しないと不妊になるかもしれない』と言われたので手術を決意しました。子供は欲しかったので……」

手術当日、術衣を着せられ、イスに座らされて膣から注射を受けた。すさまじい痛みだったという。しかし、手術は途中でストップする。

「いま思い出しても腹が立ちます。看護師と医師がコソコソと話していたかと思ったら、いきなり『うまく血を抜き取れません、一旦中止します』と言ってきた。

そして、『やはり薬での治療に変更しましょう。そこまで大きくないから取らなくても大丈夫』と言い出した。『え?』って感じです。あなたたちが『手術しよう』って勧めてきたのはなんだったの、この痛みはなんのためだったのって。

その後は、薬での治療に変更することになりました。結局、そのまま薬で治療を続け、とくに問題は起きていません」

都内総合病院の婦人科医が問題を指摘する。

「チョコレート嚢胞の患者に、いきなり手術を勧めるということは少ない。ディナゲスト、ミレーナといった薬での薬物療法から始めるのが一般的。

腫瘍があまりに大きければ別ですが、医師に勧められるままに手術をすると、『不必要な手術』になってしまうこともある。注意が必要です」

本誌が前号で、「妻に受けさせてはいけない手術」の実例を紹介したところ(→こちら http://gendai.ismedia.jp/articles/-/49071)、読者や医療関係者から、「自分にも同じ経験がある」「もっと紹介してほしい」といった声が相次いだ。今回は前回よりも、さらに深刻な事例を紹介する。