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中国を「真っ赤」に染めた1時間18分の大演説~習近平が唱える「中国の夢」はどこへ向かうのか?
共産党創建95周年式典
〔PHOTO〕gettyimages

中国共産党の偉大なる95年史

先週、中国全土が「真っ赤」に染まった。盆でも正月でもないのに、取ってつけたようなお祭りムード一色である。それは、7月1日が、中国共産党創建95周年だったからだ。

中国国営新華社通信は、党創建95周年に合わせて、6月20日午前9時50分から、9分5秒にまとめた『紅色気質』と題する「中国共産党の偉大なる95年史」の映像を流し始めた。この動画が、全国津々浦々まで流れ、全国民が鑑賞を奨励されている。

私も早速、見てみたが、「中国共産党と同い年」という老婆・瞿独伊(95歳)が、ロシア語で「インターナショナル」(国際共産党讃歌)を歌い出すシーンから始まる。彼女の父・瞿秋白は、この歌を中国語に訳した罪で、1935年6月18日に、福建省で処刑されたという。

そこから映像の前半は、瞿秋白のような尊い「革命烈士」たちが、いかに多かったかということを強調する。その後、空が晴れて、1949年10月1日の開国大典、すなわち天安門楼上での毛沢東による中華人民共和国の建国宣言のシーンとなる。

続いて、1978年の3中全会で、鄧小平が改革開放路線を宣言するシーンが映し出される。中国の現在の経済発展のもとになった会議だ。その後に、江沢民と胡錦濤の写真が、それぞれ一瞬だけ出て消える。

おそらく、まだ存命の両元総書記が見たら、「オレの時代はたったこれだけか!」と激昂するに違いない。

後半は、習近平総書記が人民たちとともに、「中国の夢」に向かって進んで行くシーンとなる。革命烈士→毛沢東→鄧小平→習近平というのが、習近平時代の中国共産党史の「公式解釈」というわけだ。

『紅色気質』の全編を貫くテーマは、「不忘初心」(初心忘れるべからず)である。これは後述する長い習近平演説の主題でもあった。