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民進党よ、テロを政治利用するなかれ! 批判するなら本丸は「年金運用」、その急所を教えよう
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民進党は、「テロに屈して」しまったのか

バングラディッシュの首都ダッカで、痛ましいテロが起きた。このテロに巻き込まれて亡くなった日本人7名を含めた20名の方のご冥福をお祈りします。

テロ発生時、日本は参院選挙の真っただ中であった。安倍首相は、2日に予定していた北海道での遊説を取りやめ、国家安全保障会議を開き対応した。菅官房長官は、2日午前8時半に官邸で緊急記者会見を行った後、新潟に選挙応援で出かけた。民進党の岡田克也代表と共産党の志位和夫委員長は、このことを強く批判している。

民進党の岡田代表は、参院選の応援のため訪れていた兵庫県西宮市で「内閣の危機管理に対する正常な感覚が失われているということがはっきり出た」と指摘し、共産党の志位委員長は。川崎市で「危機管理の責任者が官邸を離れるのは非常に重大な問題だ」と批判した。

これに対して、菅官房長官は、首相が官邸に残り、官房長官の代行として副長官を置き、政府としてやるべきことはやれる体制だったので、まったく問題ないとしている。

民進党と共産党は、官房長官が官邸に不在だったことを批判しているが、政府の対応の不手際を具体的に指摘できていない。何か対応にミスであれば別であるが、そうでなければ、単なる言いがかりでしかない。

かつて、自民党も、民主党の震災対応を批判したことがあった。それと同じではないかという考え方もあり、その観点からみれば、野党が批判するのは仕方ないという意見もある。

ただし、今回はテロ事件である。的を外した批判は、テロを仕掛けた者の思うつぼになる。テロ事件に対して、世界各国では「テロに屈しない」(never yield to terror)というのが共通の理解である。「テロに屈しない」というのは、テロを仕掛けた者の意図に乗ってはいけないということだ。

テロは人々に恐怖を与えるのだから、テロがあっても無視した行動をとることがいい、ともいえる。いかなる名目でもテロに乗っかった行為は、テロに屈したことになってしまう。テロを利用して、自党への投票を呼び掛けたり、他党を非難したら、それこそテロに屈したのと同じだ。