野球
広島カープ「新・黄金時代」がやって来た!現役コーチたちが明かす「最強打線」の秘密
25年ぶりリーグ制覇へ
(左)田中広輔と(右)鈴木誠也〔PHOTO〕Wikipediaより

梅雨に入っても、カープ打線が湿らない。交流戦では4年目の鈴木誠也がブレイクし、起死回生の3連発は強烈な印象を残した。しかし、打線好調の本当の理由は、一発に頼らない「束」の力だった。

無駄なアウトを減らせ

「オ~イ!」

腹の底からのヤジが、広島・マツダスタジアムに隣接する室内練習場に響き渡る。実戦練習でバントを失敗した選手を叱咤する意味で叫んだのは丸佳浩(27歳)だ。広島好調の理由を、丸が本誌にこう明かす。

「チャンスで回ってきた選手は、『自分が決める』と思わないといけないですけど、自分が決めるという以上に、次に繋ぐという意識がいい循環になっていると思います。それは4番のルナや新井(貴浩)さん、エルドレッドも同じ意識なんです。

10回中3回打てば成功、というバッティングの中で、残りの7割の失敗でいかに無駄なアウトを少なくするか、ということをチーム全体で考えながらやってきました。その積み重ねが、いい結果になっているんでしょうね」

今季、広島は交流戦を首位で迎えた。同じく一昨年も、貯金12で、2位・阪神に3ゲーム差をつけて首位に立っていたが、交流戦で9勝15敗と大きく負け越し。失速の要因となった。しかし今年は違う。交流戦では11勝6敗1分。5つの貯金を作り、首位をキープしたまま24日のセ・リーグ再開後も突っ走る。その交流戦で見事にブレイクしたのが4年目の鈴木誠也(21歳)だった。

交流戦しめくくり3連戦で、3試合連続決勝ホームランを叩き込んだ男は、6月22日、何度も首をかしげていた。17、18日はサヨナラ弾、19日は4点ビハインドを追う苦しい展開の中、終盤に追いつき、同点の8回、勝ち越しの1発。3試合連続決勝弾の離れ業をやってのけても、目の前の1球に必死だった。