医療・健康・食 週刊現代
「ニセ薬」でも効果は同じ!? 実例多数、「病は気から」はホントだった!
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「ニセ薬」でも効果は同じ

「米国在住のボニー・アンダーソンという女性は75歳のときに転倒し、背骨にヒビが入ってしまった。彼女は背中の痛みに悩まされ、立ち上がることもできなくなりました。

かし数ヵ月後、彼女は骨のヒビにセメントを入れる『椎体形成術』の手術を受け、劇的な回復を見せます。痛みは消え、元気を取り戻しました。趣味のゴルフも再開した。

ところが驚くべきことに、この治療は『偽の手術』だったのです。医師は手術の振りをしただけで、実際は骨にセメントは入れていません。ボニーは『効果の高い治療を受けた』と信じるだけで、症状を回復させたのです。このように、メンタルの状態が健康に強く影響する例は数多く見られます」

こう話すのは『「病は気から」を科学する』を上梓したイギリスの科学ジャーナリスト、ジョー・マーチャント氏だ。

日本でも古くより「病は気から」と言われるが、マーチャント氏が示す例からもわかるとおり、これは単なる故事ではなかった。実際、「もう病気は治った」「自分は健康だ」と思い込むことによって本当に症状が緩和されるということが、科学的に明らかになってきた。

薬についても、服用者が「効き目がある」と考えることが効能を生み出すことが知られており、これは「プラシーボ(偽薬)効果」と呼ばれる。

「生理食塩水入りのカプセルを飲むだけで自閉症の症状が改善する子供が多数現れたという例や、血中の酸素が欠乏する『高山病』の人間に偽ボンベを使い、本当に血中酸素量が増えたときと同様の血管の反応が起きたという研究結果もあります」(前出・マーチャント氏)

日本人だけが信じる間違いだらけの健康常識』などの著書がある薬学博士の生田哲氏もこんな例を挙げる。