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トクホに「効果」なんて期待しちゃダメ!「健康食品」は、健康な人のための食品です
〔PHOTO〕gettyimages

文/髙橋久仁子(群馬大学名誉教授)

3種類の「保健機能食品」

健康に関連する食の情報や、「健康食品」の宣伝広告がちまたにあふれています。

「健康食品」とは、「からだに良さそう」と期待して、飲んだり食べたりする商品のことです。飲食物の形をしているものだけでなく、「サプリメント」とよばれることの多い錠剤やカプセル、粉末などの商品もすべて含めて「健康食品」です。

かつて、食品には「効能・効果」的な文言すなわち「機能性」を書き記すことはできませんでした。ところが、今から25年前の1991年に「特定保健用食品」(トクホ)が誕生し、厚生省(当時。現在は消費者庁)の審査に合格すれば「血糖値が気になる方に適しています」「血圧が高めの方に適した食品です」といった表示ができるようになりました。

10年後の2001年には、ビタミンやミネラルを基準値の範囲内で含む商品はその栄養成分の機能を表示してよいとする「栄養機能食品」が設けられ、さらに2015年の4月からは「機能性表示食品」が発足して、「機能性」を表示できる食品類、すなわち「保健機能食品」が3種類となりました。

これら以外にも「効能・効果」をほのめかし、暗示する商品がたくさん存在しますが、それらは「機能性を表示してよい」とは認められていないので、いわゆる「健康食品」とよばれます。保健機能食品を含めた「健康食品」類をめぐる状況は、きわめて複雑になっています。